「Google レンズ」は、昨今流行りのAI技術を活用して、テキストや画像などの検索サービスを行うスマホアプリです。
スマホのカメラを使って、自分の周りにある様々なものを検索したり、情報を提供してくれます。
「何でも知りたい派」やアグレッシブな人にはうってつけのアプリです。
本記事では、「Google レンズ」の概要と使い方について、Androidスマホを使用して解説いたします。
操作手順は「OPPO Reno3 A」を使って説明しています。iPhoneもAndroidスマホと同じように使うことができます。
スマホアプリに関しては、以下の関連記事も合わせてご覧ください。
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1 Google レンズとは?
Googleレンズは、スマホのカメラであらゆるものをスキャンして情報を提供するアプリです。
Google が開発した画像認識技術を利用して、カメラで写した画像を Google の検索エンジンと照合し、その画像に関連する情報を表示します。
例えば、商品のバーコードを写すと、商品名や価格、レビューなどの情報を表示したり、見知らぬ植物や動物を写すと、その植物や動物の名前や特徴などの情報を表示したりすることができます。
Google レンズは、Android と iOS 両方のスマートフォンとタブレットで利用できます。
2 Google レンズでできること
Google レンズでできることは多岐にわたっていますが、主な機能は以下のとおりです。
- 商品の情報を検索する
商品などの画像を写すと、その名前や価格、内容、類似の商品に関する情報を表示できます。 - テキストを取り込める
本や雑誌、パソコンなどのテキストを写すと、テキストを他の言語に翻訳したり、テキストから商品を検索することもできます。
テキストをクリップボードにコピーして、メモ帳などアプリに貼り付けることもできます。 - 周りの場所の情報を取得
自分の周りの場所を写すと、その場所の情報を取得することができます。例えば、写ったお店の名前や住所、電話番号、営業時間、レビューなどを確認できます。
お店や観光地などの周囲のスポットも教えてくれます。 - 周囲の建物や物体の名前を調べる
建物や物などを写すと、その画像の名称や詳細情報を調べることができます。 - バーコードやQRコードを読み取る
商品のバーコードやQRコードを写すと、商品名や価格、レビューなど商品に関する詳細情報を表示したりできます。 - 料理のレシピを検索する
料理を写すと、その料理の名前やレシピを検索したり、食べられるショップなどの情報を得ることができます。 - 美術館の絵画の解説を読む
美術館や博物館の展示物を写すと、その展示物の解説を取得できます。 - 標識や看板を翻訳する
外国語の標識や看板を写すと、他の言語に翻訳できます。 - 植物や動物の名前を調べる
見知らぬ植物や動物を写すと、その植物や動物の名前や特徴などの情報を表示したりすることができます。 - 宿題のサポート
宿題だけでなく、教科書の説明内容もWebページなどを参考に検索できます。
3 Google レンズの使い方
Google レンズはいろいろな使い方があると述べてきましたが、ここからは、以下の7つの機能(モード、メニュー)を使って操作手順などをご紹介します。
本ページでは、これら7つの機能をそれぞれ「モード」と呼称します。ただ、7つの機能は明確に役割を分担しているわけではありません。
お互いにその役割を補完(カバー)しているとお考え下さい。例えば、「検索」と「ショッピング」でバーコードやQRコードの読み取りができたり、「検索」と「文字認識」でも同じように使えるなど。
使いこなすうちに、自分に最適な使い方が見つかると思います。
- 翻訳
外国語で書かれている本や雑誌、飲食店のメニューなどのテキストを写すと、様々な言語に翻訳します。 - 文字認識
文章を写すとテキストデータに変換し、クリップボードにコピーしたり、メモアプリなどに貼り付けることができます。
音声で聴くこともできます。
意味が分らない言葉などを写すと、その意味や詳細情報も入手できます。 - 検索
目の前にあるもの何でもよいので撮影してみましょう。写された画像から詳細情報を入手できます。
例えば、花の名前や猫や犬の種類、工具の名前、飛行機の機種など数え上げたらきりがありません。 - 宿題
課目は何でもよいのでわからない部分や問題を写すと、参考となるWebページなどを表示します。 - ショッピング
気になる商品などが目の前にあればすぐに撮影します。すると購入できるショッピングサイトが表示されたりします。
また、撮影した画像に類似する商品もリストアップしてくれます。 - 場所
自分の周りにある建物などを写すと、その詳細情報を入手できます。例えば博物館を写すと、展示物や開館時間など知りたいことを確認できたり、飲食店を写すと店の名前やメニューなどの詳細が分かります。 - 食事
レストランなどのメニュー表を写すと、料理のレビューを確認したり、料理を写すと他のレストランを検索することができます。
3-1 Google レンズのインストール
「Google レンズ」アプリは、一部のスマホにはプリインストールされていますが、インストールされていない場合は、以下のリンクにアクセスするか、スマホの「Play ストア」アプリまたは「App Store」アプリからインストールしてください。
3-2 Google レンズの起動
Google レンズは他のアプリとも連動しており、以下の方法で起動できます。
- Google レンズアプリから起動する
本記事で解説している方法です。 - Googleアプリから起動する
Google検索ボックス右にGoogle レンズのアイコンが表示されています。 - Google フォトアプリから起動する
調べたい画像を開くと、画面最下部にGoogle レンズのアイコンが表示されています。 - Google アシスタントアプリから起動する
Google アシスタントアプリを開くと、画面最下部にGoogle レンズのアイコンが表示されています。
またはアシスタントを開き、「レンズを開いて」といえば一発で起動できます。 - カメラアプリから起動する
すべての機種には対応していませんが、カメラアプリを開くと画面内にGoogle レンズのアイコンが表示されています。
本ページで使用している「OPPO Reno3 A」は対応しています。
Google レンズアプリから起動すると、以下のような画面が表示されてすぐに撮影することができます。Google レンズには設定項目はありません。
標準設定では画面最下部の「検索」モードが初期選択されます。
- カメラのフラッシュのオン・オフの設定ができます。
- カメラレンズの画面です。ここに被写体を重ねて写します。
- 写真ギャラリーへのアクセスアイコンです。ここをタップするとギャラリーにアクセスする「設定に移動」します。
設定は最初の一度のみで、次からはスマホ内の画像を参考にして検索ができます。例えば、観光地などで撮影した写真の詳細を、後からWebページなどで確認できます。 - シャッターボタンです。
- 左右にスライドすることで、7つのモードを選択できます。
3-3 「翻訳」モードを使う
英語と日本語だけでなく多言語の翻訳に対応しています。どのような言語でも文字であれば簡単に翻訳できます。
スマホの「Google 翻訳」アプリや、一部のスマホでは「カメラ」アプリからも本モードを使うことができます。
ここでは、以下のような英語のテキストを日本語に翻訳してみましょう。
- 画面下の「翻訳」モードをタップします。
画面上部の言語選択ボタンをタップし、翻訳したい言語を選択します。
「検出する言語」→「日本語」が標準設定になっていますが、「検出する言語」はカメラを文字にフォーカスすると、自動的に表示されている言語に変更されます。
翻訳される言語は自分で選択する必要があります。
被写体にカメラを合わせ、「シャッター」ボタンをタップして撮影します。
シャッターボタンを押す前に、英語は日本語に翻訳されています。 - 画面下のメニューから「すべて選択」「聴く」「共有」「翻訳で開く」を選ぶことができます。
左にスライドするとすべてのメニューを見ることができます。
「すべて選択」
「テキストをコピー」「聴く」「検索」「翻訳で開く」「パソコンにコピー」と、さらに深い階層のメニューを選べます。
「テキストをコピー」を選ぶと、クリップボードにコピーされ、メモ帳などに貼り付けることができます。
「検索」を選ぶと、検索結果が表示され、関連する情報を入手できます。
「パソコンにコピー」を選ぶと、パソコンに「スマホからテキストがコピーされました」と通知されます。メモ帳やwordなどを開き、「Ctrl」+「V」キーを押すと貼り付けることができます。
ただし、スマホとパソコンが同一のGoogleアカウントにログインしている必要があります。
「聴く」
翻訳内容を翻訳した言語の音声で読み上げてくれます。英語の勉強には地味に便利です。
「共有」
SNSなど様々なアプリと翻訳データを共有できます。
「翻訳で開く」
原語と翻訳言語の両方が表示されます。
3-4 「文字認識」モードを使う
文字認識モードは、言葉の意味の検索や、文字や文章をコピーしてテキストとして保存ができます。横書き、縦書きに対応しており、手書き文字もテキストデータ化してくれます。
漢字の読み方が分らない場合にも利用できそうです。
- 画面下の「文字認識」モードをタップし、文字(例として海の波の音)を撮影します。
メニューの「すべて選択」をタップします。 - メモ帳などに貼り付けたい場合は、「テキストをコピー」をタップします。赤枠内の青いアイコンをスライドすることで、コピー範囲を選択できます。
メニューは左にスライドすると選択できます。
画面下に隠れて表示されている関連情報は、上にスライドすると確認できます。 - 関連する情報が表示されました。今回は、海の波の音を「YouTube」で聴けるようです。
3-5 「検索」モードを使う
身の周りにある調べたいものや気になるものを撮影すると、写した画像から様々な情報を得ることができます。
Google レンズでは最も多く利用するモードです。
花木や建造物、書籍、動物、魚、空の雲、走っている車や電車、看板、テレビに表示されるQRコードなど、どんなものでも関連する情報を表示したり検索できます。
ただし、すべての情報が正しいわけではありません。
ここでは一例として、庭に咲いている花と愛犬を撮影しました。
- 画面下の「検索」をタップして、対象の花を撮影します。
画面下に隠れている部分を上にスライドします。 - 画像の詳細情報を確認できます。
3-6 「宿題」モードを使う
宿題モードでは、数学や社会などの問題を解く手順や関連するWebページを表示できます。
手書きした計算式にも対応してますが、不明瞭な数字などには誤った解答が表示されます。
ここでは、一例として以下の分数計算をしてもらいました。
- 画面下の「宿題」をタップして計算式を撮影します。
関連しない文字や数字、記号などが入ると正確な解答は得られません。 - 簡単な計算ならば、計算結果が画面下の隠れている部分に電卓とともに表示されます。
少し難しい計算は、問題の解き方と解答が画面下に表示されます。
3-7 「ショッピング」モードを使う
ショッピングモードでは、欲しい商品を撮影するとどこのショッピングサイトで購入できるか知ることができたり、商品名や価格などの詳細情報を確認できます。
商品タグに表示されているQRコードやバーコードによる検索も可能です。なお、QRコードやバーコードについては「検索」モードでも利用できます。
一例として、家庭内にある琉球ガラスの花瓶を撮影しました。
- 画面下の「ショッピング」をタップし、商品やバーコードなどを撮影します。
仮面下の隠れている部分を上にスライドすると商品などの詳細情報が確認できます。 - 商品名や値段、購入できるショッピングサイトなどが確認できます。
3-8 「場所」モードを使う
場所モードで撮影すると、自分が現在いる場所から見える歴史的建造物やレストランなどの詳細情報を入手できます。
一例として、蔵王のお釜を撮影しました。
- 画面下の「場所」をタップして対象物を撮影します。
詳細情報は、下に隠れている部分を上にスライドします。 - 風景や建造物の沿革や、周辺の観光地などの詳細情報が表示されます。「検索」をタップすると「Google検索」に遷移し、さらに詳細情報を検索できます。
3-9 「食事」モードを使う
レストランなどのテーブルに並んでいる食べ物やメニューを撮影すると、料理の名前や類似する食事、レシピ、同じような料理を提供するお店などの情報を得ることができます。
- 画面下の「食事」をタップして料理を撮影します。
下に隠れている部分を上にスライドすると、料理の詳細情報を確認できます。 - 飲食店の名前やレシピなどの詳細が表示されます
4 Google レンズを使う際の注意点
Google レンズを使う際には以下の事項について留意し、常識の範囲で正しく使いましょう。
- 誤った情報も表示されることがあるので、すべてを鵜吞みにしてはいけません。
- 撮影する対象物によっては、正しく認識されないことがあります。
- 撮影する周囲の環境やプライバシーにも配慮しましょう。
- アプリの特性上、位置情報などへのアクセスが求められます。それに伴う個人情報の漏洩には十分な注意が必要です。
Googleレンズは、使えば使うほど様々な場面で役立つ便利なアプリです。楽しく有効活用してください。
以上で、「スマホアプリ『Google レンズ』であらゆるものを検索する」に関する解説を終わります。