Windows 11の設定:ファイル履歴でデータをバックアップする手順

パソコンの故障やトラブルといった予想外の事象により、ドキュメント、写真などの大切なファイルが消えることは珍しくありません。

このようなピンチに見舞われても、前もって作成したバックアップ データがあれば元通りに復元できます。

Windows 11におけるバックアップとは、パソコン内のデータや設定を別の場所にコピーして保存し、万が一のトラブルでデータが失われた場合に、元の状態に戻せるようにする機能や行為のことです。

Windows 11には、ユーザー個人のデータを定期的にバックアップできる「ファイル履歴」というツールが標準搭載されています。

本記事では、Windows 11のバックアップ ツール「ファイル履歴」を使って、個人用データをバックアップする方法について解説いたします。

解説で使用したOSは「Windows 11 Pro Ver 24H2」です。

バックアップしたデータの復元方法については、以下の関連記事をご参照ください。

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1 ファイル履歴の概要

Windows11の「ファイル履歴」は、ドキュメントやピクチャといったフォルダーに保存されている大切なファイルをバックアップ(保存)する機能です。

ファイル履歴でバックアップしたデータは、消失したファイルを元に復元する際に利用します。

ファイル履歴では、Windows 11 がインストールされているドライブ(通常はCドライブ)にバックアップすることはできません。

それ以外のドライブを選択する必要があります。外付けストレージ(SSD/HDD)やネットワーク上のドライブ(NAS)、USBメモリーなどをあらかじめ準備します。

ディスク ドライブを2つ装備しているパソコンならば、Cドライブ以外(Dドライブなど)を選択してもよろしいです。

ファイル履歴を活用すると、以下に示すフォルダーに保存されたデータを自動でバックアップできます。

  • ドキュメント
  • ピクチャ
  • ミュージック
  • ビデオ
  • デスクトップ
  • OneDrive(クラウド上のファイルは対象外)
  • アドレス帳
  • お気に入り

2 ファイル履歴でバックアップする手順

ファイル履歴を利用するにあたり、バックアップ先となる外付けHDDやUSBメモリーなどをPCに接続する必要があります。

一例として、バックアップ先をUSBメモリーとします。まず、USBメモリーをPCに接続しておきましょう。USBメモリー以外のデバイスを選択した場合も同じように接続します。

ファイル履歴でデータをバックアップする手順を以下に示します。

  1. スタートボタンをクリックして検索欄に「ファイル履歴」と入力します。

    表示された検索結果の「ファイル履歴」をクリックします。




  2. ファイル履歴の設定画面が表示されます。

    一例として、ファイル履歴はオフになっていることを想定して操作を進めます。

    左ペインの「ドライブの選択」をクリックします。




  3. ドライブの選択画面が表示されます。

    USBメモリーの「KIOXIA(E:)」を選択して「OK」をクリックします。(USB ドライブの名称は環境により異なります)




  4. 既存のファイルも合わせて移動するかどうかを選択するダイアログが表示されます。

    「はい」または「いいえ」をクリックします。(どちらを選択しても問題なし)

    一例として「いいえ」をクリックしました。「はい」をクリックすると、既存のファイルを移動するための時間がかかります。




  5. 自動的にファイル履歴設定画面に戻ります。

    自動的にファイル履歴がオン(有効化)になり、「ファイル履歴はオンになっています」と表示されます。

    すぐにファイルのバックアップが始まります。USBメモリーに保存が完了するまで何も操作しないで待ちます。(時間を要します)

    バックアップを停止したい場合は「停止」ボタンをクリックします。




  6. バックアップが完了すると、「コピー先」欄の「停止」表示が「今すぐ実行」に変わります。

    環境によっては「今すぐ実行」の上部に「ファイルが最後にコピーされたのは・・・・」と表示されることもあります。




    2回目以降のバックアップについては「ファイル履歴」がオンになっていれば、「今すぐ実行」ボタンをクリックするだけでバックアップが始まります。

  7. エクスプローラーを開いて、USBメモリーにデータを正常にバックアップできたかどうか確認してみましょう。

    ファイル履歴は「FileHistory」名で保存されます。




    「FileHistory」のプロパティを開くと、このPCの環境ではファイル履歴のサイズは「2.89GB」であることを確認できます。




  8. 以上でファイル履歴のバックアップ操作は完了です。
「スタートボタン」 ➜ 「すべてのアプリ」 ➜ 「Windows ツール」 ➜ 「コントロールパネル 」➜ 「ファイル履歴でファイルのバックアップを保存」と順番にクリックします。

3 自動でバックアップする設定手順

ファイル履歴では、自動でバックアップする頻度やファイルの保存期間を設定できます。一度設定しておけば、上述のような手動でいちいちバックアップする必要はありません。

バックアップは、PCが起動した状態で処理を行っていないとき、ファイルの変更が確認された時点で実行されます。

  1. 上述の見出し2と同じ手順でファイル履歴の設定画面を表示します。

    左ペインの「詳細設定」をクリックします。




  2. 「詳細設定」画面が表示されます。




  3. まず、バックアップするタイミングを設定します。

    「ファイルのコピーを保存する頻度」欄右のボックスをクリックして、表示されたドロップダウンメニューから任意の時間をクリックします。

    初期設定では「1時間ごと」が選択されています。その他には「10分ごと」~「毎日」まで選択可能です。




    一例として「10分ごと」を選択しました。




  4. 次は、バックアップを保存期間を設定します。

    「保存されたバージョンを保持する期間」欄右のボックスをクリックして、表示されたドロップダウンメニューから任意の期間をクリックします。

    初期設定では「無期限」が選択されています。




    一例として「1か月」を選択しました。

    画面下部にある「変更の保存」ボタンをクリックします。




  5. 以上で設定完了です。

4 バックアップしたファイルを削除する手順

過去にバックアップしたファイルが不要ならば、古いバージョンのクリーンアップ操作で削除できます。

  1. 上述の見出し「3 自動でバックアップする設定手順」の手順②「詳細設定」画面を表示します。

    「古いバージョンのクリーンアップ」をクリックします。




  2. 「ファイル履歴のクリーンアップ」画面が表示されます。

    「ファイルの削除」欄のボックスをクリックしてドロップダウンメニューを表示します。




  3. 表示されたドロップダウンメニューから、任意の削除時期を選択します。

    一例として「6か月以上前」を選択しました。

    「クリーンアップ」ボタンをクリックします。




  4. クリーンアップ完了のダイアログが表示されます。

    「OK」ボタンをクリックします。




  5. クリーンアップするファイル履歴がない場合は、以下のメッセージが表示されます。

    この場合は期間を短くしてやり直しをします。




  6. 以上で操作完了です。

Windows 11のトラブル解決については、以下の関連記事をご参照ください。

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