マウスの真ん中にあるホイールを画面の上下スクロールだけに使っていませんか? マウスホイール(以下、ホイールと呼称)にはとても便利な機能が割り当てられています。
「押す(クリック)」、「倒す(チルト)」、「キーボードと組み合わせる」ことで、驚くほど多くの機能を実行できます。
これらを知っているだけで、PC作業の効率が劇的に向上します。本稿では、ホイールの便利な使い方について、Windows全般とWebブラウザ別に解説いたします。
解説には「Windows 11 Pro 25H2」、WebブラウザはGoogle Chromeを使用しています。Webブラウザについては、Microsoft EdgeやFirefoxなど日常的に使っているものでよろしいです。
マウスの設定や使い方などについては、以下の関連記事も合わせてご覧ください。
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1 ホイールを「押す」(ミドルクリック)操作
ホイールを下に押す(以下、ミドルクリックと呼称)ことで以下に示す操作が可能となります。
1-1 Windows全般の操作
- アプリの新しいウィンドウを開く
タスクバーに表示されているアイコンをミドルクリックするたびに、そのアプリの新しいウィンドウをいくつでも開くことができます。(アプリによって一つしか開けないものもあります)
一例として「メモ帳」アプリ アイコンを3度ミドルクリックしました。
メモ帳の新しいウィンドウが開かれる。
ファイルエクスプローラーについては、Windows 10ではいくつでも新しいウィンドウを開けますが、Windows 11は一つしか開けませんでした。 - アプリの新しいウィンドウを閉じる
上記で開いたアプリのウィンドウは、タスクバーのアイコンにマウスポインターを合わせて、表示されたサムネイル(プレビュー画面)の上でミドルクリックすると、そのウィンドウを閉じることができます。 - ファイルエクスプローラーでフォルダを開く
ファイルエクスプローラーを開き、ナビゲーションウィンドウのフォルダをミドルクリックすると、そのフォルダをタブで開くことができます。これは地味に便利です。
一例として「ドキュメント」フォルダをミドルクリックしました。
開いているタブを閉じるときはタブをミドルクリックします。
1-2 Webブラウザによる操作
Chrome以外のWebブラウザでも同じように実行できます。
- アドレスバーのタブを閉じる
ブラウザ画面上部のタイトルバーにあるタブをミドルクリックすると、そのタブを閉じることができます。(右の「×」を押さなくてもよい) - リンクを新しいタブで開く
開いているWebサイト内のリンクをミドルクリックすると、現在のページを表示したまま「新しいタブ」でそのリンクを開きます。
検索結果で表示された複数のWebサイトを開いておきたい場合は便利です。 - ブックマークを新しいタブで開く
ブックマークをミドルクリックすると、そのブックマークのタブがタイトルバーで開きます。 - 履歴を新しいタブで開く
「戻る」「進む」ボタンをミドルクリックすると、直前・直後のページが別のタブで開きます。 - 更新された同じページを別のタブで開く
「更新」ボタンをミドルクリックすると、更新した同じページが別のタブで開きます。 - オートスクロールする
Webページの何もない場所でホイールをクリックするとポインターの形が変わり、その状態でマウスを上下左右に動かすと、自動でスクロールできます。
WebブラウザだけでなくPDFリーダーやOffice系アプリでも利用可能です。
詳細は以下の関連記事内の「ページを自動スクロールする手順」をご参照ください。
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2 ホイールとキーボードの組み合わせ操作
キーボードのキーを押しながらホイールを回転することで、音量調整や画面の拡大・縮小(ズーム)、横スクロールにも利用できます。
画面をズームしたときは上部にズームレベル(%)が表示されて、さらに拡大・縮小やリセットができます。
- 「Ctrl」キー + 「ホイールの回転」
任意のアプリやWebブラウザを開き、キーボードの「Ctrl」キーを押しながらホイールを奥側(モニター側)に回すと画面は拡大され、ホイールを手前側に回すと縮小されます。
以下は通常表示(100%)
以下は拡大表示(200%)
以下は縮小表示(50%) - 「Shift」キー + 「ホイールの回転」
Excelや横長のWebサイトで、通常は上下のスクロールが「左右のスクロール」に変わります。「Shift」キーを押しながらホイールを奥側(モニター側)に回すと、左にスクロールされ、Shift」キーを押しながらホイールを手前側に回すと、右にスクロールされます。
3 音量の調整操作
Windowsの音量は、通知領域にあるスピーカーアイコンにマウスを合わせてホイールを回転することで上げ下げできます。(キーボードを組み合わせる必要はない)
スピーカーアイコンをクリックして、音量調整スライダーを表示して行うとわかりやすいです。
-
ホイールを奥側(モニター側)に回すと音量は大きくなります。
-
ホイールを手前側に回すと音量は小さくなります。
その他、すべてのマウスに搭載されているわけではありませんが、ホイールを左右にカチッと倒せるタイプ(チルトホイール)では、「横スクロール」や「戻る」「進む」といった操作ができるものもあります。
以上で「Windows 11の操作:マウスホイールで音量調整や画面を拡大縮小する手順」に関する解説を終わります。
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