Windows 11の設定:「システムの保護」の「ディスクの最大使用量」が勝手に変わる事象を回避する方法

今回書き記している内容は、Windows 11の不具合や設定ミスではなく、設定内容がいつの間にか書き換えられたケースに関するエピソードです。

先頃「システムの保護」の設定内容を確認していたところ、「ディスク領域の最大使用量」の設定が断りもなく10%から2%に変更されていることに気が付きました。(パーセントの値は搭載ストレージ容量に対する比率を表しています)

諸資料を調べたところ、ようやくその原因が「ポイントインタイム リストア」(Windowsの修復機能)に関連していることが判明しました。同じ動作が発生して困惑しているユーザーも多数いるのではないでしょうか。

本稿では、Windows 11における「システムの保護」の「ディスク領域の最大使用量」が、勝手に変わる事象を回避する方法ついて解説いたします。解説に使用したOSは「Windows 11 Pro 26H2」です。

Windows 11のトラブル修復については、以下の関連記事も合わせてご覧ください。

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1 ディスク領域の最大使用量とは?

Windows 11の「システムの保護」機能を有効にすると、PCを前回の状態に戻す機能の「システムの復元」を実行できます。

「ポイントインタイム リストア(PITR)」機能が有効化されていれば、過去の特定の日時の状態へ丸ごと巻き戻して、システムを復元できます。(機能はデフォルトで有効化されている)

いずれも、Windows の不具合を修復する機能ですが、双方ともに「ディスク領域の最大使用量」を任意に設定することができます。

「ディスク領域の最大使用量」」とは、「システムの復元」や「ポイントインタイム リストア:Point-in-time restore」で使う「復元ポイント」のデータを保存するために、ハードディスクやSSD(Cドライブなど)に割り当てる容量の上限(最大値)を「%」で表します。

小生は日頃から「システムの復元」に称するディスク最大使用量は「10%」と決めており、この設定は変えた記憶がありません。

このため、本設定を確認するのは1か月に1度くらいであり、今回は設定が勝手に変更されていることに気が付くのが遅れました。

2 なぜ「システムの保護」のディスク最大使用量が変更されたのか

「システムの保護」設定では、あらかじめ設定した「ディスク領域の最大使用量」の範囲内で、復元ポイントを複数個作成できます。

ディスク領域の最大使用量に達すると、古い復元ポイントから順に削除されるという仕組みになっています。

ディスク領域の最大使用量はユーザー個々に設定でき、ストレージの容量に合わせて5%前後で設定しているのではないかと思料いたします。

同じように「ポイントインタイム リストア」でも「ディスク領域の最大使用量」を設定でき、この場合はデフォルトで「2%」になっています。

この「ポイントインタイム リストア」の「ディスク領域の最大使用量」が、システムの保護の「ディスク領域の最大使用量」と連動しているとは考えが及びませんでした。

結論を先に申し上げますと、「システムの保護」で搭載ストレージに対する「ディスクの最大使用量」を、たとえ5%、10%、20%などと設定したとしても、「ポイントタイム リストア」の影響により、大体次の日にはいつの間にか「2%」に変更されます。

調べた結果、以下の事象により設定内容が書き換えられると考えられます。

これは、Windows 11の比較的新しいバージョンから導入された新機能「ポイントインタイムリストア(Point-in-time restore)」の仕様によるものです。

Windows 11 24H2/25H2以降のエディションでは、「ポイントインタイムリストア」という、個人ファイルも含めて直近の状態に丸ごと巻き戻せる自動回復機能が標準で「オン」になっており、「システムの復元」と同様に復元ポイントを作成します。

この機能は、内部的に「システムの復元」と同じ領域(VSS:ボリュームシャドウコピー)を共有しています。

しかしながら、「ディスクの最大使用量を一律2%までに制限する」という「ポイントインタイムリストア」独自の動作ルールを持っています。

そのため、バックグラウンドでこの機能の定期タスク(24時間ごとのスナップショット作成など)が実行されたタイミングで、ユーザーが手動で設定した数値を上書きし、一律2%へ強制的にリセットしてしまう事象が発生するのです。

システムの復元については、以下の関連記事をご参照ください。

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まずは以下に示す手順で、「システムの復元」と「ポイントインタイム リストア」の「ディスク領域の最大使用量」の設定内容を確認しましょう。

3 システムの保護の設定を確認する手順

  1. 「スタート」ボタンを右クリックし、クイックリンク メニューの「設定」をクリックします。




  2. 設定画面が表示されます。

    左ペインにある「システム」と、右ペイン最下部に表示された「バージョン情報」を順にクリックします。




  3. 右ペインを少しスクロールダウンし、関連リンクにある「システムの保護」をクリックします。




  4. システムのプロパティが表示されます。

    「構成」ボタンをクリックします。




  5. 「システム保護対象」画面が表示されます。

    「最大使用量」(スライダー)の値を確認します。

    この値が自分で設定した数値になっているでしょうか。もし、数値が「2%(○○GB)」と表示されていれば、多分、上書きにより設定内容が変更されています。




    つまり、「ポイントインタイム リストア」の設定(2%)が反映されているということです。

    この数値はスライダーで自由に調整できますが、次の日もしくは数日後に自分の意志とは関係なく「2%」に書き換えられます。

  6. 以上で確認操作は完了です。

4 ポイントインタイム リストアの設定を確認する手順

  1. 「スタート」ボタンを右クリックし、クイックリンクメニューの「設定」をクリックします。




  2. 設定画面が表示されます。

    左ペインにある「システム」と、右ペインに表示された「回復」を順にクリックします。




  3. 右ペインを少しスクロールダウンして「ポイントインタイム リストア」欄の「表示または編集」をクリックします。




  4. 「ユーザーアカウント制御」画面が表示された場合は「はい」ボタンをクリックします。

  5. ポイントインタイム リストアの設定画面が表示されます。

    最大使用量の値は、デフォルトの「2%」が設定されていることを確認できます。




  6. 以上で確認操作は完了です。

設定内容の確認が終わったら、最大使用量の数値を勝手に変更できないようにしますが、作成される復元ポイントの数が減ってもよいという場合は、「2%」という値のままで変更する必要はありません。

5 設定内容を変更できないようにする手順

これまで述べてきた勝手な上書きを止めたい場合は、以下に示す3つのいずれかの方法をお試しください。

5-1 「ポイントインタイムリストア」機能をオフにする

従来からある「システムの復元」を優先して「ディスク領域の最大使用量」を自由に設定したい場合は、以下に示す手順で本機能をオフにすることで「システムの復元」との共有を防げます。

  1. 前述の「見出し4 ポイントインタイム リストアの設定を確認する手順」の手順①~⑤まで操作を進め、「ポイントインタイム リストア」の設定画面を表示します。




  2. 「ポイントインタイム リストア」のトグルスイッチをオフにします。

    これにより、「ディスク領域の最大使用量」の値はリセットされることもなくなります。




  3. その後、改めて「システムの保護」から最大使用量を再設定してください。




  4. 以上で操作は完了です。

5-2 ディスク最大使用量を強制的に設定する手順

「ポイントインタイム リストア」の設定で「ディスク領域の最大使用量」の値を任意に割り当てます。

これにより、今後「2%」にリセットされることはないため、復元ポイント作成のための十分な容量を確保できます。以下にその手順を示します。

  1. 前述の「見出し4 ポイントインタイム リストアの設定を確認する手順」の手順①~⑤まで操作を進め、「ポイントインタイム リストア」の設定画面を表示します。




  2. 「最大使用量」右にあるスライダーを任意の数値まで移動します。

    このPCでスライダーを最大値まで移動したところ、すぐ下に「ディスクの5.4%(50GB)」と表示されました。

    [○.〇%(○○GB)の数値はPCのスペックにより異なる]

    画面下部にある「保存」ボタンをクリックします。




  3. 前述の「見出し3 システムの保護の設定を確認する手順」を参照して、「ディスク領域の最大使用量」の値を確認します。

    「ポイントインタイム リストア」の設定が適用されるため、「○%(50GB)あるいは〇.〇%(50GB)」などと自動的に値が変更されます。(○%の値はPCのスペックにより異なる)




  4. 以上で操作は完了です。

5-3 最大使用量をレジストリで直接変更する手順

「ポイントインタイムリストア」も使いつつ、ディスク領域の最大使用量を多く確保したい場合は、レジストリから直接上限を書き換える方法があります。

レジストリの変更は慎重に行い、事前にバックアップをとってください。よくわからない場合は、安全な「機能をオフにする」または「強制的に設定する」をおすすめします。

  1. キーボードの「スタート」ボタンを押します。




  2. 表示されたスタートメニューの「検索ボックス」に「regedit」と入力します。

    検索結果一覧の「レジストリ エディター」をクリックします。




  3. 「ユーザーアカウント制御」画面が表示されたら「はい」ボタンをクリックします。

  4. レジストリ エディターが表示されます。

    次に示すキーをアドレスバーに入力します。(コピー&ペースト可)

    HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Setup\Recovery\PITR\Settings

    表示された右側の画面にある「 max global size_UX」 という項目(DWORD値)をダブルクリックします。




  5. 表記を「10進数」に変更し、割り当てたい容量を MB単位 で入力して「OK」ボタンをクリックします。(例:50GBにしたい場合は 51200 と入力)




    バイト換算の例は後述のテーブルを参照

  6. 以上で操作は完了です。

バイト換算の例

10GB 10240MB
20GB 20480MB
30GB 30720MB
40GB 40960MB
50GB 51200MB

以上で「Windows 11の設定:「システムの保護」の「ディスクの最大使用量」が勝手に変わる事象を回避する方法」に関する解説を終わります。

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