スマートフォンの空き容量に余裕がなくなったときの対応策として、使っていないアプリやファイルを削除して空き容量を確保する方法があります。
どちらの方法もデバイスの空き容量を大きく増やすことができるため、とても良い選択肢となります。
しかし、使う可能性のあるアプリは削除する必要はありません。削除しなくてもデバイスの空き容量を確保できます。それがAndroidスマホの「アプリのアーカイブ」機能です。
本稿では、Androidスマホのアーカイブ機能を利用して、内部ストレージの空き容量を増やす方法について解説いたします。
解説に使用したデバイスは「Google Pixel 7a Andoroidバージョン 16」です。お使いのデバイスのバージョンや機種により、本機能を利用できない場合や、表示内容と操作手順が異なることがあります。
Androidスマホの設定や使い方などについては、以下の関連記事をご参照ください。
Gmailに組み込まれている便利な機能の一つに「アーカイブ」があります。アーカイブとは、元々は記録を保管しておく専用の場所などを指す言葉ですが、Gmailではラベルやミュートと同じようにメールを整理する機能です。本稿では、Androidス[…]
デバイスの更新には、システムとインストールされているアプリケーションのアップデートの2種類があります。いずれの更新もデバイスを最新の状態に保つことを狙いとして行い、具体的には新機能や不具合の改善点、バグの修正、セキュリティの強化などが実施[…]
1 アーカイブ機能の概要
アーカイブとは、一般的に書庫や記録の保存場所を指す言葉ですが、Androidスマホのアーカイブとは、アプリを完全にアンインストールすることなく、一部の機能を残すことでデバイスのストレージ容量を節約する役割を持っています。
これにより、アーカイブされたアプリのソフトウェアや権限、一時ファイルは削除されますが、アプリのアイコンとユーザー個人の設定情報などはそのまま維持されます。
必要に応じて、アプリを手動でアーカイブしたり、使用頻度の低いアプリを自動的にアーカイブすることも可能です。
アーカイブしたアプリは、アイコンをタップするだけで簡単に再インストールすることもできる優れものです。
デバイスの空き容量に余裕がない方や、アプリの再インストールやアカウントの登録などが面倒という場合は、積極的に利用してほしい機能です。
なお、機能の一部は、Android 15以降がインストールされている必要があります。
2 手動でアプリをアーカイブする手順
- Androidスマホの「設定」アプリを開きます。
以下の画像は、ホームランチャー アプリの「Niagara Launcher」によるものです。興味のある方は後述の関連記事をご参照ください。 - 設定画面が表示されます。
「アプリ」をタップします。 - アプリの設定画面が表示されます。
「〇〇個のアプリをすべて表示」をタップします。(〇〇は数字) - すべてのアプリ一覧が表示されます。
アーカイブしたいアプリをタップします。
一例として「Spotify」をタップしました。 - アプリ情報が表示されます。
「アーカイブ」アイコンをタップします。
この画面で「アーカイブ」アイコンが表示されず「開く」などが表示された場合は、Andoroidのバージョンが古いものと考えられ、本機能は利用できません。 - アーカイブアイコンが「復元」に変わります。
「Spotify」のアイコンも雲マークに変わります。 - ここまでの設定画面はすべて閉じます。
改めてホーム画面またはアプリ一覧を開いて、アプリアイコンの表示を確認します。
アーカイブされたアプリのアイコンはグレー表示になり、アーカイブ アイコン(雲のマーク)が上に表示されます。 - 今回は「Spotify」アプリをアーカイブしましたが、これにより165MBの空き容量を増やすことができました。
- 以上で操作完了です。
更新履歴2024年6月4日:記述内容の一部修正 Androidはホーム画面もアプリのひとつなので、好きなものに差し替えることができます。ホームアプリは、一般的には「ランチャー」と呼ばれることが多いですが、スマホのホーム画面を自分好み[…]
3 自動アーカイブを有効にする手順
デバイスの内部ストレージの空き容量が不足した場合、使用していないアプリは自動でアーカイブすることができます。
使用していないアプリの定義は、最後に開いてから3か月以上経過したアプリのことです。
本設定で自動アーカイブを有効化すると、該当するアプリは自動的にアーカイブされて、デバイスの空き容量を確保することができます。
ただし、デバイスの空き容量がどのレベルになったら自動でアーカイブするのか、具体的な基準は明示されていません。
よって、使用していない期間が3か月以上前のアプリであっても、内部ストレージの空き容量に余裕があれば自動でアーカイブされないものと考えられます。
本機能の有効化は、Google Play ストアから以下に示す手順で実行します。
- Androidスマホの「Google Play ストア」を開きます。
- Google Play ストア画面が表示されます。
右上のプロフィールアイコンをタップします。 - 「設定」をタップします。
- 「全般」をタップします。
- 「アプリの自動アーカイブ」のトグルスイッチをオンにします。
- 以上で操作完了です。
4 アーカイブしたアプリを復元する手順
- Androidスマホのホーム画面またはアプリ一覧で、アーカイブされたアプリをタップします。
- 復元を確認するダイアログが表示されます。
「復元する」をタップします。 - バックグラウンドでアプリのダウンロードが始まります。
しばらく待つと再インストールが完了し、アプリは元の状態に復元します。 - 以上で操作完了です。
5 アプリをアーカイブしないようにする手順
上述の見出し3で、Google Play ストアからアプリの自動アーカイブを有効化している場合でも、以下の手順でアプリごとに自動でアーカイブしないようにブロックできます。
- Androidスマホの設定アプリを開きます。
- 「アプリ」をタップします。
- アプリの設定画面が表示されます。
「〇〇個のアプリをすべて表示」をタップします。(〇〇は数字) - すべてのアプリ一覧が表示されます。
自動アーカイブをブロックするアプリをタップします。
一例として「ストリート ビユー」をタップしました。 - 「使用していないアプリを管理する」のトグルスイッチをオフにします。
- 以上で操作完了です。
以上で「Andoroidスマホの設定:使っていないアプリはアーカイブすると空き容量は増える!」に関する解説を終わります。
Androidスマホの設定や使い方などについては、以下の関連記事も合わせてご覧ください。
スクリーンレコード(画面録画)機能とは、スマートフォンの画面上で行っている操作や表示内容を、そのまま動画ファイルして保存できる機能です。タップやスワイプなどの記録のほか、マイク音声やシステム音(アプリの効果音や音楽)も一緒に録音できます。[…]
スマホやタブレット、パソコンを操作していなくても、バックグラウンドでは様々なデータを送受信しています。Androidスマホのアプリが閉じられていたり、他のアプリが表示されているときにも起こり、例えば、通知の受信やデータを同期、あるいは新し[…]