普段は何気なく使っているパソコンですが、過熱はパソコンに大きなダメージを与え、パフォーマンスを著しく低下させる可能性があります。
デスクトップパソコンと比較して、ノートパソコンは密閉ケースに覆われているため、温度は高くなる傾向にあります。
パソコン内の埃の蓄積は空気の循環を悪化させ、循環がなければ内部で発生した熱は逃げ場を失い過熱します。
その結果、動作が遅くなったり突然のシャットダウン、コンポーネントの損傷など、パソコンの温度が高くなって良いことは一つとしてありません。
パソコン内の温度は、主にCPUとグラフィックボードおよびストレージから発せられる熱で上昇します。
パフォーマンスの低下や故障を防止するため、こういったコンポーネントを小まめに管理することが求められます。
本稿では、Windows 11パソコンでCPUの温度を確認する手順について解説いたします。解説に使用したOSは「Windows 11 Pro 25H2」です。
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1 CPUの温度を確認できる手順
CPU温度は、大きく以下に示す4つの手順で確認できます。
- コンピューターの管理で確認する手順
- コマンドプロンプトで確認する手順
- BIOS/UEFIで確認する手順
- フリーソフトで確認する手順
BIOS/UEFIで確認する方法は、非効率かつ時間の経過に伴う温度変化にシームレスな対応に難があります。また、コマンドプロンプトを扱いなれていない初心者もいるかと思います。
そこで今回は、Windowsの標準ツール「コンピューターの管理」で確認する手順と、「フリーソフトCore Temp」で確認する手順の2種類をご紹介いたします。
お勧めするのは、手軽に使えるCPU温度を監視できるフリーソフトですが、インストールすることに抵抗感をお持ちの人は、Windowsに組み込まれている「コンピューターの管理」でご確認ください。
2 コンピューターの管理で確認する手順
- タスクバーの「スタート」ボタンを右クリックし、クイックリンクメニューの「コンピューターの管理」を選択します。
- 「コンピューターの管理」画面が開きます。
左ペインに表示されている「パフォーマンス」 ⇒ 「モニター ツール」 ⇒ 「パフォーマンス モニター」の順にウィンドウを展開します。 - 中央ペインに現在の活動状況が表示されます。
画面上部にある緑色の「+」ボタンをクリックします。 - 「カウンターの追加」画面が別ウィンドウで表示されます。
「使用可能なカウンター」ボックスをスクロールダウンして、表示されている「Thermal Zone information」をダブルクリックします。
表示された「Temperature」を選択して、下部の「追加」(Addと表示されることもある)ボタンをクリックします。 - 右ペインの「追加されたカウンター」欄に「Temperature」が追加されたことを確認して「OK」ボタンをクリックします。
- 画面は「パフォーマンスモニター」に戻ります。
中央ペインの上部にある「グラフの種類の変更」ボタン右の「▼」と、プルダウンメニューの「レポート」を順番にクリックします。 - 中央ペインにレポート情報が表示されます。
「Temperature」の右にケルビン温度(今回は326)で表示されます。
ケルビン数字を下の計算式で摂氏に変換します。
ケルビン数 字ー 273 = CPUの温度
このパソコンの現在のCPU温度は「53℃」ということになります。なお、CPU温度はリアルタイムで変化します。 - 以上で操作完了です。
この場合は、フリーソフトを使って温度計測を行いましょう。
3 フリーソフト「Core Temp」で確認する手順
無料で利用できるCPU温度を確認できるソフトはいくつもありますが、今回は、シンプルかつ軽量な「Core Temp」を使って温度を確認します。
3-1 Core Tempのインストール手順
インストールする際の言語はデフォルトで英語ですが、Core Temp自体は日本語に対応しています。
- Core Tempの公式ウェブサイトにアクセスします。
- 公式ウェブサイトのページが表示されます。
「Download」ボタンをクリックします。 - ダウロードされた「Core-Temp-setup-v1.18.1.0.exe」をダブルクリックして実行します。(バージョンは異なることもあります)
- ユーザーアカウント制御画面が表示された場合は「はい」ボタンをクリックします。
- インストールする際の言語を選択するダイアログが表示されます。
「English」のまま「OK」ボタンをクリックします。 - Setup ウィザード画面が表示されます。
「Next」ボタンをクリックします。 - ライセンス同意の確認画面が表示されます。
「I accept the agreement」を選択して「Next」ボタンをクリックします。 - インストール場所を選択する画面が表示されます。
このままでよければ「Next」ボタンをクリックします。 - タスクを追加する画面が表示されます。
*「 Build your kingdom with Goodgame Empire・・・・」のチェックは外します。(本アプリとは関係のないプログラムがインストールされるため)
デスクトップにショートカットを追加したい場合は「Create a desktop shortcut」のチェックはそのままにします。小生は外しています。
「Next」ボタンをクリックします。 - インストール準備完了の画面が表示されます。
「Install」ボタンをクリックします。 - 重要事項を確認する画面が表示されます。
「Next」ボタンをクリックします。 - セットアップ完了画面が表示されます。
すぐに「Core Temp」を起動する場合は「Launch Core Temp」にチェックを入れたままにします。
「Finish」ボタンをクリックします。 - アプリのインストール作業は以上で完了です。
本手順では、すぐにCore Tempの画面が開きます。
3-2 Core TempでCPU温度を確認する手順
- スタートメニューの一覧やデスクトップショートカットなどからCore Tempを開きます。
赤枠内
パネルの下部には、各コアの現在のCPU温度が表示されて、リアルタイムで変化します。
青枠内
各コアの最小温度と最大温度も表示されるので、時間の経過に伴うパフォーマンスの変化を確認できます。負荷率にも注意が必要です。これは、各CPUコアがどれだけの作業を行っているかを示します。
CPUにほとんど負荷がかかっていないのに温度が上昇する場合は、問題が発生している可能性があります。
緑枠内
Tj Max(Temperature Junctionの略)フィールドは、CPUの最高動作温度(本CPUは100℃)を示します。この温度に達すると、CPUは損傷を防ぐために自動的にスロットルをかけたり、シャットダウンしたりします。
最高動作温度はCPUにより異なります。
CPUをこの温度付近で長時間動作させると、コンポーネントを損傷する可能性があります。
3-3 Core Tempの通知領域での表示設定
Core Tempの起動中は、タスクトレイにもCPU温度が表示されます。デフォルトではすべてのコア温度が選択されているため、込み入った表示になります。
そこで、以下のように現在の「最高温度」だけを表示するように設定変更を行います。また、頻繁にCPU温度を確認するようなら、本アプリを最小化して運用します。
- Core Tempを開き、画面上部の「オプション」タブと、メニューの「設定」を順番にクリックします。
- 設定画面が表示されます。
「通知領域」タブをクリックして「通知領域のアイコン」欄の「最高温度」を選択します。
「OK」ボタンをクリックします。 - タスクバー右のタスクトレイを開いて、表示を確認します。
最高温度のみ表示されています。 - 以上で操作完了です。
以上で「Windows 11パソコンでCPUの温度を確認する方法」に関する解説を終わります。
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