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2025年11月23日:記述内容を最新に更新
パソコンを何年も使用していると、何らかのトラブルや通常と違う挙動をして不調に陥ることがあります。
パソコンの不調解消にはさまざまな方法があります。例えば、システムの復元やPCのリセットはそれらの一つであり、今回ご紹介する「インストール用USBメモリー」(インストールメディア)を使うと、まっさらなWindows 11 をインストールすることができ、パソコンの不調や起動不能に対処できます。
本稿では、Windows 11が起動しない状態から「インストール用USBメモリー」(インストールメディア)を使って、クリーンインストールする方法について解説いたします。
なお、メーカー製PCの場合は、独自のクリーンインストール方法を選択できることもあります。
解説に使用したOSは「Windows 11 Pro 25H2」ですが、Windows 11 Homeでも基本手順は同じです。
Windows 11の「インストール用USBメモリー」(インストールメディア)の作成方法については、以下の関連記事をご参照ください。
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Windows 11のトラブル対処については、以下の関連記事をご参照ください。
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1 OSのクリーンインストールとは?
Windowsのクリーンインストールは、SSDやHDDストレージを初期化(フォーマット)して、まっさらなWindowsをインストールし直しします。
これにより、古い設定や不要なデータ、不具合の原因となっていたプログラムなどをすべて消去し、システムを正常な状態に戻すことができます。
パソコンの起動不能時の復旧やパフォーマンスの改善、ウイルス感染などの問題解決に効果的です。Windows 11の不調を解消するための最終手段と言えるでしょうか。
クリーンインストールには2つの方法があります。Windows 11が起動しない状態からインストールメディアを起動して行う方法と、Windows が起動した状態から実行する方法です。
Windows 11をクリーンインストールする場合は、事前に「インストール用USBメモリー」(インストールメディア)を作成する必要があります。
2 クリーンインストール前の準備事項
- インストール用USBメモリーを作成します。
- 個人用データは消えるのでバックアップします。
- Microsoftアカウントを保有していない場合は、あらかじめ作成することを推奨します。
- キーボード、マウス以外の周辺機器は取り外しておきます。
3 起動デバイスの優先順位を変更する手順
まずは、以下に示す手順でUEFI やBIOS を開き、起動デバイスの優先順位をUSBに変更しましょう。
この設定をしておかないとインストールメディアから起動することはできません。
- パソコンの電源を入れ、ロゴマークなどが表示されているときにキーボードの「Delete」「F2」「F12」「F8」「F9」などのキーを連打します。
使用しているパソコンによりキーボード操作は異なります。取扱説明書やメーカーサイトなどをご確認ください。
一般的に「Delete」か「F2」が多いです。 - パソコンの「UEFI」や「BIOS」画面が起動したら、USBデバイスの起動順位を最優先にして保存します。
この操作方法や表示内容は、メーカーや機種により異なります。取説などをご参照ください。
一例としてMSIのUEFIを以下に示します。
USBから起動する設定が終わったら「インストール用USBメモリー」(インストールメディア)を使ってWindows 11をクリーンインストールします。操作手順を以下に示します。
今回の操作は「パソコンの電源は入るものの、Windows 11が起動しない」という状況を想定して実行します。
Windows 11が起動する場合は、インストールメディア内の「setup.exe」を実行すれば簡単にクリーンインストールできます。
4 Windows 11をクリーンインストールする手順
本章ではWindows 11 Proをクリーンインストールします。Windows 11 Homeでは設定内容や操作手順が異なることもあります。その場合は画面の指示に従い操作を進めてください。
- Windows 11のインストールメディアをパソコンに挿し込み、パソコンの電源を入れるか再起動します。
- インストールメディアからパソコンが起動します。
- 以下の画面が表示された場合は、キーボードのどんなキーでもよいのですぐに押します。
- 上記の画面が表示されなかった場合は、言語設定を選択する画面が表示されます。
表示内容を確認して「次へ」ボタンをクリックします。(日本語以外にも変更可) - キーボード設定を選択する画面が表示されます。
それぞれの項目を設定して「次へ」ボタンをクリックします。
「キーボードの種類」については使用している形式を選択します。(ここでは106/109キー) - セットアップオプションの選択画面が表示されます。
「Windows 11のインストール」を選択し、「ファイル、アプリ、設定など、全てが削除されることに同意します」にチェックを入れて「次へ」ボタンをクリックします。
パソコンに初めてインストールする場合は、プロダクトキーを入力し「次へ」をクリックします。 - プロダクトキーを入力する画面が表示されます。
Windows 11の同じエディションをインストールする場合は「プロダクトキーがありません」をクリックします。(今回はこちらを選択)
PCに初めてWindows 11をインストールする場合は、持っているプロダクトキーを入力して「次へ」ボタンをクリックします。 - イメージを選択する画面が表示されます。
インストールするWindows 11のエディションを選択して「次へ」ボタンをクリックします。(ここではWindows 11 Proを選択)
再インストールする場合は、必ず使用しているエディションを選択してください。 - 通知とライセンス条項に同意する画面が表示されます。
「同意する」ボタンをクリックします。 - インストールする場所の選択する画面が表示されます。
現在、Windows 11がインストールされているパーティションを選択して「パーティションのフォーマット」をクリックします。 - フォーマットが終わると、パーティションの「合計サイズ」と「空き領域」が同じになった画面が表示されます。
「次へ」ボタンをクリックします。 - インストール準備完了画面が表示されます。
「インストール」ボタンをクリックします。 - Windows 11のインストールが始まります。クリーンインストールの途中では何回か再起動されたりします。
- インストールの途中で以下のような画面が表示されることもあります。
上側の「Windows 11」をクリックします。 - 途中では数回再起動されて以下のような画面が表示されます。待ちましょう。
- ここからはWindows 11の初期設定を行う操作がしばらく続きます。
国または地域を選択する画面が表示されます。
「日本」を選択して「はい」ボタンをクリックします。 - キーボードレイアウトを確認する画面が表示されます。
「はい」ボタンをクリックします。 - 2つ目のキーボードレイアウトを追加する画面が表示されます。
「スキップ」ボタンをクリックします。 - 更新プログラムの確認画面が表示されたりします。
- PCに名前を付ける画面が表示されます。
任意の名前を入力して「次へ」ボタンをクリックします。(ひらがなや漢字はNGです。半角の英数字を推奨)
後からPC名をつける場合は「今はスキップ」ボタンをクリックします。 - PCをどのように設定するのかを選択する画面が表示されます。
Windows 11 Homeではこの画面は表示されないかもしれません。
ここでは「個人用に設定」を選択して「次へ」ボタンをクリックしました。 - ここでも更新プログラムを確認する画面が表示されます。待ちましょう。
- プログラムの更新が始まります。時間がかかりますが待ちましょう。
更新の進捗状況は画面下部のプログレスバーで確認できます。 - 以下の画面に変わり、数回再起動します。
- Microsoftアカウントにサインインする画面が表示されます。
「サインイン」ボタンをクリックします。 - Microsoftで使っているメールアドレスや電話番号を入力して「次へ」ボタンをクリックします。
新規にMicrosoftアカウントを作成する場合は「作成しましょう!」をクリックして、画面の指示に従い作成します。 - 「パスキーを使用してサインインします」の画面が表示されます。
セキュリティ キーを所持している場合はUSBポートに挿入してサインインします。
ほとんどのユーザーは持っていないと思われるので「キャンセル」ボタンをクリックします。
この画面はWindows 11 Homeでは表示されず、パスワードを入力する画面が表示されるかもしれません。 - 「サインインできませんでした」の画面が表示されます。
「別の方法でサインインする」をクリックします。 - サインインする方法の選択画面が表示されます。
サインインできる方法を選択します。ここでは「パスワードを使用します」をクリックしました。 - パスワードを入力する画面が表示されます。
パスワードを入力して「サインイン」ボタンをクリックします。 - PINの作成画面が表示されます。「PINの作成」ボタンをクリックします。
- PINのセットアップ画面が表示されます。
「新しいPIN」と「PINの確認」ボックスに同じ4桁以上の番号を入力して「OK」ボタンをクリックします。
PINはWindowsへのサインインなどに使う、パスワードの代わりとなる4桁以上の数字の暗証番号です。
パスワードとは異なり、設定したパソコン本体に紐づいているため、PINが流出しても他のパソコンから不正にログインされるリスクは低くなります。 - デバイスのプライバシー設定画面が表示されます。
位置情報や診断データなど、ユーザーのプライバシーに関する情報6項目を、Microsoftに送信するか拒否するかの設定を行います。
内容をよく読み、トグルスイッチで「はい」または「いいえ」を選択して「同意」ボタンをクリックします。
ここでは全ての項目を「いいえ」にしました。 - 「○○さん、では、始めましょう!」の画面が表示されます。
バックアップされているデータを利用する場合は「続行」ボタンをクリックします。(同期を利用して設定を復元できます。こちらを推奨します)
新しいデバイスとして設定する場合は「その他のオプション」ボタンをクリックして、画面指示に従い操作を進めます。 - エクスペリエンスをカスタマイズする画面が表示されます。
エンターテインメント関連やゲームなどの使用状況をMicrosoftに送信するかどうか選択します。
承諾しなくてもよいでしょう。何もチェックを入れず「スキップ」ボタンをクリックします。 - PCとモバイルデバイスを連携する設定画面が表示されます。
「スキップ」ボタンをクリックします。 - わけのわからないことを記述していますが、結局はOneDriveを使うための設定です。
「スキップ」ボタンをクリックします。 - これもわけのわからないことを記述していますが、Microsoft Edgeを使わせるための設定です。
「今はしない」ボタンをクリックします。 - Microsoft365の宣伝画面です。
「次へ」ボタンをクリックします。 - ゲームパスの宣伝画面です。
「スキップ」ボタンをクリックします。 - Windows 11のスタートメニューが表示されます。
- 以上でWindows 11 Proのクリーンインストールは完了です。
長かったですね。
以上で「作成済みのインストールメディアを使って【Windows 11】をクリーンインストールする」に関する解説を終わります。
Windows 11の修復などに使う「回復ドライブ」の作成と、回復ドライブからOSを再インストールする方法については、以下の関連記事をご参照ください。
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