Windows 11でよく使う機能の一つに「Snipping Tool」があります。表示されている画面をキャプチャすることが基本的な機能ですが、それ以外にも利便性の高い機能が追加されています。
「画面の録画(動画を録画)」「図形、絵文字で註釈を付ける」「テキストをコピーする」「QRコードのスキャン」などがそれです。
これらの機能により、ウェブベースのツールへの依存を減らすだけでなく、サードパーティ製のソフト ウェアをインストールする必要もなくなりました。
本稿では、Windows 11のキャプチャ アプリ「Snipping Tool」で、動画を録画する手順について解説いたします。
解説に使用したOSは「Windows 11 Pro 24H2」です。
Snipping Toolの使い方については、以下の関連記事も合わせてご覧ください。
「Snipping Tool(スニッピング ツール)」(以下、snipping Tool)は、Windows に標準搭載されているスクリーンショットを撮影するためのツールです。スクリーンショットは略してスクショとも呼ばれ、パソコン上で表示[…]
更新履歴2023年12月11日:記述内容の全面刷新2022年7月3日 見出しと書式変更 1 スクリーンショット機能とは? Windows 10によるスクリーンショット機能は、パソコン画面上の情報を画像としてキャプチャし、保存す[…]
1 画面の録画について
Windows 11には、画面録画(スクリーンレコード)できる「Xbox Game Bar」と「Clipchamp」アプリが標準で組み込まれています。
この両アプリに共通するのは、操作が複雑なため使い勝手は悪いということです。そのため、動画キャプチャ専用のアプリに依存する人も多くいるようです。
しかし、Snipping Toolの操作は非常にシンプルであり、初心者でも迷うことなく画面を録画できます。ただし、録画した動画の編集や本格的な動画作成、ゲームプレイの録画には不向きです。
録画した動画の主な用途を以下に示します。
- 操作手順の説明
PCの操作手順や、アプリケーションの使い方を説明する動画作成のため。 - PCのデモンストレーション
特定の機能を実演したり、アプリケーションの動きを動画で紹介するため。 - 不具合の報告
PCで発生したエラーや不具合の状況を相手に伝えるため。 - 個人で記録する
デスクトップ画面や自分だけで利用する画面を録画するため。
ここからは、画面を録画して自動で保存する手順と、録画した動画を手動で保存する手順をご紹介いたします。
2 画面を録画して自動で保存する手順
Snipping Toolは、Windows 11にプリインストールされています。任意の場所から開くことができます。アプリが見当たらない場合は、Microsoft Storeから再インストールが可能です。
- Snipping Toolを開きます。
- 画面上部にあるツールバーの「録画」(ビデオカメラ)ボタンをクリックします。
左にある「新規」ボタンをクリックします。
またはキーボート ショートカットの「Ctrl + N」キーを押します。 - 「画面録画オーバーレイ」が開き、すべてのウィンドウは少し暗くなります。
マウスポインターのデザインは「十字」に変わります。 - マウスのドラッグにより録画したい領域を選択します。
選択した領域は白い枠で囲われ、その部分のみが録画される状態です。
ディスプレイ上部に表示されたツールバーの「スタート」ボタンをクリックします。
録画開始までのカウントが数秒表示され、カウントダウン後に画面録画が開始されます。 - 録画が開始されると、以下に示すツールバーが表示されます。
録画を一時停止したい場合は「録画を一時停止」ボタンをクリックします。(ボタン表示は▶に変わる)
録画を再度始める場合は、「録画を再開」ボタン(▶)をクリックします。
録画をやり直したい場合は「記録を破棄する」(ゴミ箱ボタン)をクリックします。
録画を停止したいときは「録画を停止」ボタンをクリックします。 - 「録画を停止」ボタンをクリックすると、動画は自動で保存されます。自動保存がデフォルト設定であり、エクスプローラーの「ビデオ」フォルダーに自動で作成される「画面録画」フォルダーに保存されます。
保存されるファイル形式は「MP4」です。後述する手順で手動による保存や保存場所を変更できます。
同時にウィンドウはSnipping Toolに戻り、動画再生プレーヤーが表示されます。
再生ボタンを押すと動画を再生できます。 - 以上で画面の録画操作は完了です。
「Windowsロゴ + Shift + R」キーを押すことで、即座に録画セッション画面が開きます。(上述の操作手順③と同じ画面が表示される)
録画した動画は自動で保存するのが便利ですが、保存場所を変更したいこともあるかもしれません。そのような時はSnipping Toolの設定を変更して手動により保存します。
3 Snipping Toolの設定を変更する手順
- Snipping Toolを開きます。
- 右上の「・・・」リーダーと「設定」を順番にクリックします。
- 設定画面が表示されます。
「画面録画」項目にある「元の画面録画を自動的に保存する」のトグルスイッチをオフにします。 - 以上で動画の自動保存は無効化されました。
4 動画を手動で保存する手順
Snipping との設定が終わったら、手動で録画した動画を保存してみましょう。
- 上述の見出し2と同じ手順で画面録画を開始し「録画を停止」ボタンをクリックします。
- 録画は終わり、Snipping Tool画面が開きます。
右上の「名前を付けて保存」(フロッピーディスクアイコン)ボタンをクリックします。 - エクスプローラーが開きます。
任意の保存場所とファイル名を指定し「保存」ボタンをクリックします。
一例として「デスクトップ」にファイル名はデフォルトのままで保存します。 - デスクトップに動画ファイルは保存されます。
エクスプローラーが開いたら、任意の場所に保存します。
ここまでご紹介したように、Snipping Toolの機能は非常に簡素で、録画モードのオプションもなく動画の編集もできません。
動画の編集については、録画後のSnipping Tool画面に表示される動画編集アプリの「Clipchamp」を利用したらよいでしょう。
「Clipchamp」の使い方については、以下の関連記事をご参照ください。
Windows 11&10には、無料動画編集ソフトの「Microsoft Clipchamp」(以後Clipchampと記述)が搭載されています。本記事では、Windows 11&10の標準ソフト「Clipchamp(クリップチャンプ)」[…]
以上で「Windows 11のSnipping Tool:動画を簡単に録画する方法」に関する解説を終わります。
スクリーンショットについては以下の関連記事も合わせてご覧ください。
ブラウザのMicrosoft Edge(以下、Edgeと呼称)では、Webページの全画面または一部の領域をスクリーンショットする機能が組み込まれています。スクリーンショットは、画面に表示されている内容を画像として保存する機能ですが、キャプ[…]
更新履歴2023年12月11日:記述内容の修正2022年12月30日: 操作手順に画像を追加2022年8月10日 :Google Chromeのスクリーンショットの記述内容を一部修整2022年3月3日:関連記事のリンクを追加 パソ[…]