Google Chromeの動作を軽くする設定:メモリセーバーの概要と有効化する方法

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Google Chrome(以下、Chromeと呼称)でブラウジングしているときに動作が重いと感じたり、パソコン全体のパフォーマンスが下がったという経験はないでしょうか。

主に物理搭載メモリ(RAM)の容量が8GB以下のパソコンで、多くのタブを開きっぱなしにするとこのような事象が発生することがあります。

Chromeの再起動やキャッシュやクッキーを削除するなどの方法で改善できることもありますが、今回ご紹介する、Chromeの「メモリセーバー」を有効化することでもある程度の効果は見込めます。

本稿では、Chromeのメモリセーバーの概要と、機能の有効化によりChromeの動作を軽くする方法について解説いたします。

解説に使用したOSは「Windows 11 Pro 24H2」、Chromeのバージョンは「137.0.7151.69」です。Chromeの動作が重いと感じた場合は、以下の関連記事も合わせてご覧ください。

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1 Chromeのメモリセーバーの概要

Chromeのメモリセーバーの主たる目的は、現在使用していないタブ(バックグラウンドタブ、非アクティブタブ)のメモリを自動的に解放して、Chromeやシステムの動作を軽くすることです。

また、他のアプリケーションの動作も改善される可能性もあり、ノートPCの場合はバッテリー消費を抑える効果も期待できます。

メモリセーバーを有効化することによる主な効果を以下に示します。

  • メモリ使用量の削減
    メモリセーバーを「オン」にすると、非アクティブなタブのメモリが自動的に解放されるため、システムの空きメモリが増えます。

    これにより、他のアプリケーションや新しく開くタブに割り当てられるメモリが増え、PC 全体のパフォーマンス向上につながります。

  • ブラウザのレスポンス改善
    特にメモリが逼迫しているときや、多数のタブを同時に開いているときに顕著に改善できます。これにより、Chromeの安定性や動作速度に好影響を及ぼします。

  • バッテリー消費も抑制
    メモリ使用量が減ることで、CPU やメモリ管理にかかる電力が軽減されるため、特にノート PCなどバッテリー駆動デバイスでは、若干の省エネ効果が期待できます。 

2 メモリセーバーを有効化する手順

  1. Chromeを起動します。

  2. Chromeが起動したら画面右上の「︙」リーダーと、メニューの「設定」を順番にクリックします。

    Chromeのメモリセーバー設定画面


  3. 設定画面が表示されます。

    左ペインの「パフォーマンス」をクリックします。

    Chromeのメモリセーバー設定画面


  4. 右ペインに表示された「メモリセーバー」のトグルスイッチがオフの場合はオンにします。

    Chromeのメモリセーバー設定画面


  5. トグルスイッチをオンにして、この下に表示された「タブを非アクティブ化するレベル3つ」のいずれかを選択します。

    レベルの内容については後述しています。

    Chromeのメモリセーバー設定画面


  6. 以上でメモリセーバーの有効化設定は完了です。

3 3つのレベルの違いと使い分け方

メモリセーバーをオンにすると、「適度」「バランス重視(推奨)」「最大」のレベルを選択できるようになります。

以下にそれらの違いと使い分け方を示します。

  • 適度
    最も緩やかにメモリを解放する設定です。タブがバックグラウンド(非アクティブ)にあっても、かなり時間が経過しない限りタブは凍結されません。(タブの凍結については後述)

    PC のメモリ容量にまだ余裕があり、安定したタブ間の切り替えを重視したいときや、動画ストリーミングや音楽再生をバックグラウンドで行いつつ、ほかのタブに戻る可能性が高い場合に選択したらよいでしょう。

  • バランス重視(推奨)
    Google 推奨のデフォルト設定です。システムの空きメモリ量とユーザーがどのタブをよく使うかを解析し、最適なタイミングでタブを凍結します。利便性とメモリの節約効果を両立したいユーザー向けです。

    日常的なブラウジングで、特に特別な調整を行わずとも程よくメモリを節約したい場合や、PCのスペックがほどほどで、ごく一般的な作業(文書作成、調べ物など)を行うときに選択したらよいでしょう。

  • 最大
    最も積極的にバックグラウンドタブを凍結し、メモリ節約効果を最大化する設定です。

    タブを短時間で凍結するため、開きっぱなしの大規模サイト(SNS、Webアプリなど)でも素早くメモリ開放が行われます。

    すでに多数のタブを常時開いており、PC のメモリが逼迫しているときや、ノート PC などでもともとメモリ容量が少なめのデバイスを使っている場合に選択したらよいでしょう。
タブの凍結とは、しばらく触っていないタブを一時的に停止状態にして、必要になったら再読み込みする仕組みです。

タブが凍結されているときは、そのタブが使用していたメモリ(RAM)は、メモリセーバーによって解放されます。

以上で「Google Chromeの速度を改善:メモリセーバーの概要と有効化する方法」に関する解説を終わります。

Google Chromeの設定や使い方などについては、以下の関連記事も合わせてご覧ください。

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