多くのユーザーはプライベートやビジネスで調べ物をする際に、ウェブ ブラウザのGoogle Chrome(以下、Chromeと呼称)でさまざまなウェブサイトを閲覧します。
パソコンでブラウジングをしているときに、Webページの表示が遅くなるなどChromeの動作が重くなった経験はありませんか?
パソコンのスペックや設定環境にもよりますが、Chromeの設定などが原因で軽快な動作を阻害していることもあります。
本記事では、パソコン版Chromeの動作が重くなる原因と具体的な対処法について解説いたします。
解説に使用したOSは「Windows 11 Pro 24H2 OSビルド:26100.3915」、Chromeのバージョンは「 136.0.7103.93(Official Build)」です。
Chromeの設定や使い方などについては、以下の関連記事も合わせてご覧ください。
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1 Chromeの動作が重くなる原因
ChromeだけでなくMicrosoft EdgeやMozilla Firefox、Safariといった他のブラウザでも動作が重い場合は、PCのスペックや設定などが原因のこともあります。
また、ご契約の通信回線やプロバイダー、使用しているルーターおよびホームゲートウェイの設定、閲覧するWebサイト側に不具合が発生していると、Chromeの動作にも影響を及ぼすこともあります。
これらの要素以外でChromeの動作が重くなる主な原因を以下に示します。
- メモリ(RAM)が不足している
多くのタブやウィンドウを開きっぱなしにしている、動画やWebアプリなどの重いコンテンツ複数を同時に動かしている、といった行為は多くのメモリを消費して動作は重くなります。 - キャッシュやクッキーが蓄積している
キャッシュやクッキーを長期間クリヤしていなと、古いデータが溜まってアクセスは遅くなります。 - 拡張機能を入れすぎている
多数の拡張機能をインストールし、不要または相性の悪い拡張機能がバックグラウンドで動作していると動作は重くなります。 - Chromeのバージョンが古い
Chromeのバージョンはかなりの頻度で更新されています。更新をしないで放置しておくと動作は重くなります。 - グラフィック アクセラレーションが有効になっている
グラフィック アクセラレータは、ウェブページの表示や動画の再生など、グラフィック処理をCPUだけでなくGPUにも分担させる機能です。
この機能により、ウェブページの表示が速くなったり、動画がスムーズに再生されたりする可能性があります。
ただし、特定の環境やグラフィックドライバとの相性によっては、グラフィックアクセラレータを有効にすることで不具合が発生する場合もあります。
メモリの使用量などについては、以下の関連記事を参照して確認できます。
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ここからはChromeの動作が重いときの対処法をご紹介いたします。これらを順に試してChromeの動作が軽くサクサク動くようになったら、それ以降の操作を中止しても問題ありません。
2 Chromeの動作が重いときの対処法
2-1 PCを再起動する
トラブル対処の万能薬であるPCの再起動は、ウェブ ブラウザのみならずシステム全般の不具合を解消できる可能性があります。
不具合の原因となる一時ファイルの蓄積やメモリ不足は、再起動することでリセットできます。
2-2 Chromeを再起動する
以下に示す手順でChromeを再起動すれば、開いているタブの状態は保ったまま再度表示されます。
- Chromeを起動し、アドレスバーに「chrome://restart」と入力します。
キーボードの「Enter」キーを押します。 - 画面は一瞬暗転して元の状態に戻り、Chromeの再起動は完了です。
2-3 Chromeを最新の状態に更新する
Windowsと同じように、Chromeでもセキュリティのアップデートや新しい機能が利用できるようになると、最新バージョンに自動更新できます。
最新バージョンを使用することで、軽快な動作を取り戻せる可能性があります。以下に示す手順でバージョンの確認と更新を行いましょう。
- Chromeを起動し、画面右上の「︙」リーダーをクリックします。
- 表示されたメニューの「ヘルプ」とサブメニューの「Google Chromeについて」を順番にクリックします。
- 最新バージョンを利用可能な場合は、右ペインの「Chromeについて」の欄で「Chromeを更新しています」と自動的に表示され、更新が始まります。
更新が完了すると「アップデートが適用されました。更新を完了するにはChromeを再起動してください。」と表示されます。
「再起動」ボタンをクリックします。 - Chromeの画面は一瞬消滅、すぐに再度表示されて再起動されます。
- 右ペインの画面で「Chromeは最新の状態です」と表示された場合は、最新のChromeがインストールされています。操作は不要です。
- Chromeは最新のバージョンが適用されます。
- 以上で操作完了です。
2-4 メモリ不足を解消する
多くのタブやウィンドウを開き過ぎていませんか。動画など重いコンテンツを同時に開いていないでしょうか。
これらの動作はメモリを大きく消費し、必然的にChromeの動きも重くなります。まず不要なタブは、Chrome画面右上の「×」ボタンをクリックするか、キーボードショートカットの「Ctrl + W」キーを押して閉じましょう。
タブの使い方については、以下の関連記事をご参照ください。
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2-5 拡張機能を削除する
Chrome拡張機能は、ブラウザに様々な機能を追加・強化できるアドオンのことです。これら拡張機能は、Webサイトの閲覧や作業を便利にするためのツールです。
入れなきゃ損とばかりにめったやたらに追加すると、Chromeの動作に影響を及ぼします。使わない拡張機能は以下に示す手順で積極的に無効化または削除します。
拡張機能を一つずつオフ(無効化)にして、Chromeの動作を比較する手順が効率的です。
- Chromeを起動し、画面右上の「︙」リーダーをクリックします。
- メニューの「拡張機能」とサブメニューの「拡張機能を管理」を順番にクリックします。
- すべての拡張機能が表示されます。
削除または無効化したい拡張機能にある「削除」ボタンをクリックするか、トグルスイッチをオフにします。 - 「削除」ボタンをクリックした場合は、削除確認のダイアログが表示されます。
「削除」ボタンをクリックします。 - 以上で拡張機能の削除または無効化は完了です。
2-6 キャッシュやクッキーを削除する
キャッシュやクッキー、閲覧履歴を長期間クリアしていないと、古いデータが蓄積されてChromeのアクセスは遅くなります。
以下に示す手順で綺麗にクリアしましょう。
- Chromeを起動します。
- 画面右上の「︙」リーダーと、表示されたメニューの「設定」を順番にクリックします。
- Chromeの設定画面が表示されます。
左ペインの「プライバシーとセキュリティ」と、右ペインに表示された「閲覧履歴データを削除」を順番にクリックします。 - 閲覧履歴データを削除する画面が表示されます。
「期間」ボックスをクリックし、ドロップダウンメニューから削除する期間を選択します。 - 「閲覧履歴」と「Cookieと他のサイトデータ」および「キャッシュされた画像とファイル」の3項目全てチェックを入れます。
右下の「データを削除」ボタンをクリックします。 - 以上でキャッシュやクッキーの削除は完了です。
2-7 グラフィック アクセラレーションをオフにする
グラフィック アクセラレータの機能は上述したとおりであり、デフォルトで有効になっています。しかし、パソコンの環境やグラフィックドライバとの相性によっては、グラフィックアクセラレータを有効にすることで不具合が発生する場合もあります。
Chromeが遅いと感じたときは、以下に示す手順で本機能のオン・オフを試してみます。
- Chromeを起動します。
- 画面右上の「︙」リーダーと、メニューの「設定」を順番にクリックします。
- Chromeの設定画面が表示されます。
左ペインの「システム」をクリックします。 - 右ペインに表示された「グラフィック アクセラレーションが使用可能な場合は使用する」のトグルスイッチをオフにします。
「再起動」ボタンをクリックし、Chromeを再起動します。 - 以上で設定完了です。
3 Chromeの削除と再インストール
上述した7項目を実行してもChromeが軽快に動かない場合は、最後の手段としてChromeのアンインストールと再インストールを行います。
3-1 Chromeをアンインストールする手順
- Windows 11のタスクバーにある「スタート」ボタンを右クリックし、クイックリンクメニューの「設定」をクリックします。
- 設定画面が表示されます。
左ペインの「アプリ」と、右ペインに表示された「インストールされているアプリ」を順番にクリックします。 - インストールされているアプリ一覧が表示されます。
「Google Chrome」右側にある「・・・」リーダーと、メニューの「アンインストール」を順番にクリックします。 - 「このアプリとその関連情報がアンインストールされます」と、ダイアログが表示されます。
「アンインストール」ボタンをクリックします。 - 以上でChromeのアンインストールは完了です。
3-2 Chromeを再インストールする手順
Chromeのアンインストールが完了したら、Microsoft EdgeやFirefoxなど別のブラウザから再インストールします。
再インストールする手順については、以下の関連記事をご参照ください。
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ここまでの対処法を試しても結果がはかばかしくない場合は、パソコンのスペックに問題がある可能性もあります。
あまりに古いパソコンは買い替えたり、搭載メモリやストレージの増設などを考慮しても良いかもしれません。
以上で「Google Chromeの設定:ブラウザの動作が重い原因と対処法」に関する解説を終わります。
Chromeの設定や使い方などについては、以下の関連記事も合わせてご覧ください。
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