Windows 10の設定:システムイメージを作成してPCを丸ごとコピーする手順

システムイメージとは、Windowsが動作しているドライブ全体(通常はCドライブ)を丸ごとコピーしたものです。

Windows OS本体、インストール済みアプリケーション、設定、ユーザーデータを含む「完全なバックアップ」の一つです。

パソコンの動作が好調な時にシステムイメージを作成しておけば、パソコンの障害時やOSの再インストールが必要になった場合、このイメージを使って以前の状態に復元できます。

本稿では、Windows 10 パソコンのトラブルに備えるために、システムイメージを作成する手順について解説いたします。

解説に使用したOSは「Windows 10 Home 22H2」です。

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1 事前の注意事項

システムイメージは、PCのトラブルシューティングや緊急時の復旧に非常に有効な手段です。作成したシステムイメージは、主に問題の発生したPCの復元に利用します。

システムイメージを作成するにあたり、まず、気をつけるべきことを確認しましょう。

  • OSとアプリケーション、設定情報、各種ファイルを含むため、保存先ドライブには十分な空き容量が必要です。

  • 保存先に指定できるドライブは以下のとおりです。

    「外付けストレージ(SSD/HDD)」

    「ネットワーク ストレージ(NAS)」

    「DVD/BDディスク」

    「Windows 10がインストールされているドライブ(通常はCドライブ)以外の内蔵ストレージ」

    ただし、内蔵ストレージへのバックアップは推奨しません。

  • USBメモリーは使用することをできません。

  • PC全体をコピーするために時間がかかります。時間に余裕があるときに実行します。

  • ノートPCで実行する場合は、ACアダプターを接続します。

  • Windows 11が起動しない状態から復元する場合は、バックアップしたシステムイメージと回復ドライブを必要とします。

    PCの動作が好調なときにシステムイメージと、回復ドライブも合わせて作成しておきます。

回復ドライブの作成方法については、以下の関連記事をご参照ください。

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2 システムイメージを作成する手順

本章では、一例として「USB接続の外付けHDD」(ハードディスク)にシステムイメージを作成します。

異なるデバイスでも手順は同じで、操作にはコントロールパネルを利用します。

  1. システムイメージを保存する外付けHDDをPCに接続します。

  2. タスクバーの検索欄をクリックして、検索ボックスに「コント」「コントロールパネル」「cont」などのキーワードを入力して検索します。

    検索結果に表示された「コントロールパネル」をクリックします。

    「コントロールパネル」をクリックします。




  3. コントロールパネルが開きます。

    右上の「表示方法」が「カテゴリ」であることを確認して「システムとセキュリティ」欄の「バックアップと復元(Windows 7)」をクリックします。




  4. バックアップと復元(Windows 7)が表示されます。

    左ペインの「システム イメージの作成」をクリックします。




  5. バックアップデバイスを検索中のメッセージが表示されます。




  6. システムイメージの作成画面が表示されます。

    一例として、選択できるハードディスクは1台のみと仮定して操作を進めます。

    「ハードディスク上(H)」を選択して「次へ」ボタンをクリックします。




  7. コピー元のドライブ(データが保存されているドライブ)を選択する画面が表示されます。

    必要なドライブにはチェックマークが入り、グレーアウト表示されるため選択はできません。

    「次へ」ボタンをクリックします。




  8. バックアップの設定確認画面が表示されます。

    バックアップに必要なディスク領域の容量を確認します。今回の例では「161GB」を必要としています。

    確認が終わったら「バックアップの開始」ボタンをクリックします。




  9. バックアップを保存しているメッセージが表示されます。このまましばらく待ちます。

    バックアップを中止したい場合は「バックアップの停止」ボタンをクリックします。




  10. バックアップが完了すると「システム修復ディスク」を作成するかどうかのダイアログが表示されます。

    「はい」または「いいえ」のどちらかをクリックします。(作成する場合は「はい」を選択)

    システム修復ディスクの作成にはDVD/BDドライブまたはUSBメモリーが必要です。

    一例として「いいえ」をクリックしました。(回復ドライブを別に作成するため、システム修復ディスクは必要としない)




  11. 同じタイミングで「バックアップは正常に完了しました。」のダイアログが表示されます。

    「閉じる」ボタンをクリックします。




  12. エクスプローラーでバックアップ先(外付けHDD)を開いて「WindowsImageBackup」フォルダーが作成されていることを確認します。




  13. 以上でバックアップ操作は完了です。

以上で「Windows 10の設定:システムイメージを作成してPCを丸ごとコピーする手順」に関する解説を終わります。

作成したシステムイメージを使ってドライブを復元する方法については、以下の関連記事をご参照ください。

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