Windows 10と11には写真や動画の閲覧・管理編集アプリの「Microsoft フォト」が標準で準備されています。
Windows10の「Microsoft フォト」も使いやすいアプリでしたが、Windows 11にプリインストールされている「Microsoft フォト」アプリはそれにも増して使いやすいアプリに変身しています。
今回の記事では、この「フォト」アプリでできることや使い方について解説いたします。
なお、「Microsoft フォト」アプリは「ストアアプリ」ですので、Microsoft ストアの「ライブラリ」画面の「更新プログラムを取得する」から手動でアップデートができます。
1 「Microsoft フォト」アプリでできること
「Microsoft フォト」は、パソコンのストレージ内のフォルダに保存されている写真や動画をまとめて管理、編集や、お気に入り写真を集めた「アルバム」を作成したり、簡単な動画を作成できるアプリケーションです。
「Microsoft フォト」アプリでできる主な項目は以下のとおりです。
- 写真を管理できる
時系列、アルバム単位、フォルダー単位などで写真を管理します。 - 写真の情報を確認できる
撮影日時や撮影場所などをすぐに確認できます。 - 写真を修整(補正)できる
画像の編集から、あたかもレタッチソフトのように写真の修整ができます。 - スライドショーを作成できる
日付順に画像をスライドショーで再生します - アルバムを作成できる
大量の写真からいとも簡単にアルバムを作成できます。 - 「OneDrive」に対応している
ローカルに写真が保存されていなくても、クラウド上の写真をサムネイルでリストアップしてくれます。 - ビデオ編集ができる
簡易的なビデオエディター機能から、動画を作成できます。 - 人物をグループ化できる
AIによる顔認識で自動で人物をグループ化してくれます。
2 「Microsoft フォト」アプリの起動方法
その1
「スタートボタン」 ➡ 「すべてのアプリ」 ➡ 「フォト」と順番にクリックします。
その2
タスクバーの検索欄に「フォト」と入力し、検索結果から「フォト」をクリックします。
初期画面は「コレクション」が表示される
以下のように起動後の初期画面では、「コレクション」に入っている画像が時系列で自動的に表示されます。
デフォルトでは「C:¥Users¥ユーザー名¥OneDrive¥ピクチャ(画像)」に保存された画像がコレクションに読み込まれます。
このフォルダーは「設定」からいつでも変更や追加が可能です。

3 「Microsoft フォト」アプリの使い方
3-1 写真をインポート(追加)する
「Microsoft フォト」アプリに写真をインポート(追加)する方法は以下のとおりです。
- 「Microsoft フォト」アプリを起動します。
- アプリ画面上部の「インポート」を押して、「フォルダーから」または「接続されているデバイスから」どちらかを押します。
- エクスプローラーが表示されたら、画像などが入っているフォルダーを選択します。
「このフォルダーからのアイテムをインポートする」を押します。 - 項目のインポート画像が表示されたら、インポートしたい画像にチェックを入れて、「○○○アイテムのうち○○をインポートする」を押すと、フォトアプリにインポートされます。
「フォルダーから」を選択した場合は、画像が保存されているフォルダーがインポートの対象になります。
フォルダーの追加方法については3-2項の「フォルダーから写真を閲覧する」で記述しています。
「接続されているデバイスから」を選択した場合は、画像が保存されている外付けストレージであったり、USBフラッシュドライブなど、当該パソコンに接続されているすべてのデバイスがインポートの対象になります。
3-2 写真を管理・閲覧する
あらゆるデバイス(端末)やフォルダーから写真を追加して、「時系列(撮影日時)」「アルバム単位」「フォルダー単位」「人物」のカテゴリーで管理できます。
「時系列(撮影日時)」で写真を閲覧する
- 画面上部の「コレクション」を選択します。
- 撮影日時の新しい写真から表示されます。
画面を下にスクロールするか、右のスライダーを動かすことで写真を選択できます。 - 写真をクリックすると拡大表示になり、画面下には同じフォルダー内にある写真のサムネイルが表示されます。
「アルバム」から写真を閲覧する
あらかじめ作成されたアルバムを選択すると、写真の一覧が表示されます。
アルバムの作成方法は後述しています。
グループ化された「人物」から写真を閲覧する
あらかじめグループ化された「人物」名を選択すると、写真の一覧が表示されます。
人物のグループ化については後述しています。
「フォルダー」から写真を閲覧する
デフォルトのフォルダーや追加したフォルダーを選択すると、写真の一覧が表示されます。
この画面からもフォルダーを追加できます。
フォルダーの追加方法は以下のとおりです。
- 画面右上の「・・・」リーダーと設定を順番に押します。
- ソース欄の「フォルダーの追加」を押します。
- 画像などが保存されているフォルダーを選択して、「ピクチャにこのフォルダを追加」を押します。
- デフォルト以外にもフォルダーが追加されました。
3-3 写真を編集(修整)する
トリミングや色合いなど基本的な写真のレタッチも、以下の手順でいとも簡単に行なえます。
- 編集したい写真を拡大表示します。
- 画面上部に表示されるツールバーから、画像の編集を選択します。
- 「トリミングする」「調整」「フィルター」「マークアップ」から編集項目を選択します。
写真編集の詳細は以下のとおりです。
写真のトリミング
メニューの「トリミングする」を選択すると以下のような画像が表示されます。
①:スライダーを動かすことで画像の回転度数を決められます。
②:画像を時計回りまたは反時計回りに90度回転できます。
③:トリミングする際の縦横比を選択できます。
④:画像を水平方向または垂直方向に反転できます。
写真の調整
メニューの「調整」を選択すると、「ライト」と「カラー」の細部をスライダーを動かして調整できます。
写真のフィルター
メニューの「フィルター」を選択し、画面右の一覧から好みのフィルターを写真に適用できます。
ここでは「暖かい白黒」を選んでみました。
写真のマークアップ
メニューの「マークアップ」を選択すると、写真にフリーハンドの線や蛍光ペンを表示できます。
画面下の「ペンアイコン」から編集します。
3-4 写真の情報を確認する
設定の「ファイル情報」を選択すると撮影日時、写真のサイズ、撮影機器などを確認できます。
- 確認したい写真を選択して、画面上部の「・・・」リーダーと「ファイル情報」を順番に押します。
- 画面右に写真の情報が表示されます。
位置情報が記録されていれば、撮影場所を地図上で示してくれます。(精度は良いとはいえません。)
3-5 スライドショーを見る
スライドショーを選択すると写真を大画面で順番に再生します。
「コレクション」「アルバム」「人物」「フォルダー」どの画面からでも選択できます。
- 写真を拡大表示してないときは、画面右上の「・・・」リーダーと「スライドショー」を順番に押します。
- 写真を拡大表示しているときは、画面上部の「・・・」リーダーと「スライドショー」を順番に押します。
3-6 アルバムを作成する
- 画面上部のメニューから「アルバム」を選択し、「新しいアルバム」を押します。
- アルバムに追加する写真にチェックを入れ、画面右上の「作成」を押します。
- プレビュー画面とともにアルバムが作成されました。
タイトルの「アルバム」右横の鉛筆マークの編集を選択して、好みのアルバム名を付けます。
ここでは「ワンちゃん」と付けました。 - メニューの「アルバム」に戻ると、新しいアルバムが作成されています。
3-7 「人物」機能でグループ化する
AIを利用した顔認識によって人物をグループ化することができ、写真やビデオの検索や管理が便利になります。
以下の手順で人物をグループ化しますが、最初に行うのは「人物」機能がオンになっているか確認することです。
以下の①~②の手順で確認しましょう。③以降はグループ化の手順です。
- フォトアプリを起動して、画面右上部の「・・・」リーダーと「設定」を順番に押します。
- 「人物」機能のトグルスイッチがオフになっていたらオンにします。
画面左上の「←」ボタンを押して元の画面に戻ります。 - 画面上部のメニューから「人物」を押すと、グループ化前の初期画面が表示されます。
- 画面右上の「インポート」を押し、「フォルダーから」または「接続されているデバイスから」どちらかを選択して写真をインポート(取り込み)します。
インポート方法は「3-1 写真をインポート(追加)する」と同じ手順で行います。
「コレクション」に表示されている画像からも直接インポートできます。 - 写真などをインポートすると、③の画面が以下のように変わるので、「タグ付けの開始」を押します。
- 「名前の追加」を押し、グループ化する名前を入力、「人の追加」を押します。
- 顔認識により人物がグループ化され名前も付けられています。
4 ビデオエディターで動画を作成する
ビデオエディターを使用して、静止画や動画を素材として取り込み、素材を「ストーリーボード」に並べると、動画を作成できます。
作成された動画にはタイトル文字を入れたり、トリミング、分割やフィルターなどの編集ができます。
4-1 動画の取り込み
- メニューの「ビデオエディター」を選択します。
- 「新しいビデオ プロジェクト」を押します。
上部に表示されている「Microsoft Clipchampをインストールする」は、必要ないので無視してもよいですが、使ってみたいときは自分の判断でインストールしてください。 - ビデオの名前を指定して「OK」を押します。名前は後からでも変更できます。
ここでは「イルカウォッチング」と名前を付けました。 - プロジェクト ライブラリの「+ 追加」ボタンを押してPC、コレクション、Webからビデオを追加します。
- ビデオにチェックを入れ、「ストーリーボードに配置」を押すか、下の「ストーリーボード」にビデオをドラッグして、「ストーリーボード」にビデオを配置します。
- 「タイトルカードの追加」を押します。この画面から各種編集を行えます。
- 「タイトルカード」が以下のように追加されたら「テキスト」を押します。
- テキスト欄でタイトル名を付け、テキストスタイルを選択します。
ここではタイトル名「イルカウォッチング」、スタイルは「アドベンチャー」を選択し「完了」を押します。 - 動画の再生はプレビュー画面下のプレーヤーから行います。
4-2 静止画の取り込み
静止画を取り込んでスライドショーを作成してみましょう。
取り込み方法は動画の取り込みとまったく同じ手順で、静止画を「ストーリーボード」に配置します。
「ストーリーボード」のメニューから「期間」を選択して、写真一枚あたりの表示時間を秒単位で設定できます。
デフォルトでは3秒に設定されています。
以上で「Windows 11 標準搭載の[Microsoft フォト]アプリを使って、写真と動画を補正や管理する」に関する解説を終わります。