Microsoft OneDrive(以下、OneDriveと呼称)はファイルをクラウドに保存するのに便利なツールです。
Windowをインストールするとユーザーの意思に関係なく自動的にインストールされます。PCがクラッシュしたときに、OneDriveのバックアップ機能に救われた人もいることでしょう。
しかし、強制的なデータの同期やバックアップ、無料で利用できる容量がわずか5GBでは使いものにならないなど、不満を抱えている人も多く見られます。
好みのクラウドストレージを別に持っている人や、すべてのデータはローカルに保存したい人もいます。
また、OneDriveはデフォルトでシステム起動直後から起動するため、バックグラウンドで動作し続け、システムリソースを消費してしまうという問題もあります。
このような状況では、OneDriveを無効にするか、システムから削除することをお勧めします。
ちなみに、小生は「Google ドライブ(15GB)」、「Amazon Photos(容量無制限のフォト ストレージ)」、「楽天ドライブ(50GB)」及び「pCloud(20GB)」を使用中のため、OneDriveは使っていません。
本稿では、Windows 11でOneDriveの無効化と、アンイストール手順について解説いたします。
解説に使用したOSは「Windows 11 Pro 24H2」です。
OneDriveの概要については、以下の関連記事をご参照ください。
「OneDrive」はMicrosoftが提供するクラウドサービスです。オンラインストレージサービスとも呼んでいます。「クラウド:cloud」という言葉は、空に浮かぶ「雲」の意味ですが、クラウドサービスは、インターネット上でデータの保存と[…]
Windows 11の設定や使い方などについては、以下の関連記事も合わせてご覧ください。
更新履歴2025年2月8日:Windows 11のアップグレードに伴う記述内容の修正 Windows 11にインストールされているアプリケーションには、一般的な「デスクトップアプリ」と、主にMicrosoft Storeを通じて配布[…]
1 OneDriveを無効化する手順
システムでOneDriveを無効にする方法は、大きく3つあります。それぞれ所作が異なるためそれに合わせて設定します。
なお、それぞれの設定を実行する前に、OneDrive内のファイルはローカルに保存することを強くお勧めします。
1-1 スタートアップ時にOneDriveが起動しないようにする手順
PCの起動時にOneDriveが自動で立ち上がらないようにします。これにより、Windows 11の起動がわずかながら速くなる可能性があります。OneDriveを今後も使用する人が主な対象です。
- タスクバーの「スタート」ボタンを右クリックして、クイックリンクメニューの「設定」をクリックします。
- 設定画面が開きます。
左ペインの「アプリ」と、右ペインの「スタートアップ」を順番にクリックします。 - 右ペインにある「Microsoft OneDrive」のトグルスイッチをオフにします。
- 以上で設定完了です。
1-2 OneDriveを終了する手順
OneDriveの終了は、通常のアプリを終了する考え方と同じです。起動中のOneDriveを直ちに終了する場合に操作します。
これにより、PCとの同期は解除されて、タスクバー右の通知領域に表示されていたOneDriveアイコン(雲マーク)は非表示になります。
クラウド(OneDrive上)のファイルが削除されることはありません。また、ファイル エクスプローラーにOneDriveフォルダーは残ります。
OneDriveを再開する場合は、アプリ一覧のOneDriveをクリックします。
OneDriveを時々使う人は本設定を実行したらよいでしょう。以下に設定手順を示します。
- タスクバー右の通知領域に表示されている「OneDrive」アイコンをクリックします。
表示されていない場合は「∧」をクリックします。 - 画面右上の「設定」(歯車)アイコンと、「同期の一時停止」を順番にクリックします。
- 「OneDriveの終了」をクリックします。
- OneDriveの終了確認ダイアログが表示されます。
「OneDriveを終了」ボタンをクリックします。 - 以上で設定完了です。
1-3 OneDriveアカウントのリンクを解除する手順
OneDriveアカウントのリンク解除は、WindowsやGoogleのサインアウトと同じように捉えると分かりやすいのではないでしょうか。
本設定によりOneDriveは無効化されファイルを同期できなくなります。改めてサインインすることで通常通り使用できます。
クラウド(OneDrive上)のファイルが削除されることはありませんが、ファイル エクスプローラーのOneDriveフォルダーは非表示になります。
また、タスクバー右の通知領域にあるOneDrive アイコン(雲マーク)は、サインインしていない状態で表示されます。
OneDriveをしばらく使用しない場合に設定したらよいでしょう。以下に設定手順を示します。
- タスクバー右の通知領域に表示されている「OneDrive」アイコンをクリックします。
表示されていない場合は「∧」をクリックします。 - 画面右上の「設定」(歯車)アイコンと、「設定」を順番にクリックします。
- OneDriveの設定画面が開きます。
左ペインの「アカウント」をクリックします。
右ペインに表示された「このPCからリンクを解除する」をクリックします。 - 「このPC上のアカウントのリンクを解除しますか?」のダイアログが表示されます。
「アカウントのリンク解除」をクリックします。 - 通知領域のOneDriveアイコン(雲マーク)に斜線(サインアウトしている状態)が入ります。
- OneDriveを再開する場合は、アイコンをクリックしてサインインします。
- 以上で設定完了です。
2 OneDriveを完全に削除する手順
OneDriveが不要となったら、PCからアンインストールしてきっぱりと訣別しましょう。必要になればいつでも再インストールできます。
OneDriveをアンインストールすると、PCとクラウド間の同期は解除され、ファイル エクスプローラーのOneDriveフォルダーと、通知領域のOneDriveアイコン(雲マーク)は非表示なります。
ただし、OneDriveをアンインストールしてもクラウド上のファイルは残るので、OneDrive.comにサインインすることでファイルにアクセスできます。
以下にOneDriveのアンインストール手順を示します。
- タスクバーの「スタート」ボタンを右クリックし、クイックリンクメニューの「設定」をクリックします。
- 設定画面が表示されます。
左ペインの「アプリ」と、右ペインに表示された「インストールされているアプリ」を順番にクリックします。 - 表示されたアプリ一覧から「Microsoft OneDrive」の右端にある「・・・」と「アンインストール」を順番にクリックします。
- 「このアプリとその関連情報がアンインストールされます。」のダイアログが表示されます。
「アンインストール」ボタンをクリックします。 - ユーザーアカウント制御画面が表示された場合は「はい」ボタンをクリックします。(設定環境により表示されないこともあり)
- 以上で設定完了です。
以上で「Windows 11でOneDriveを無効化またはアンイストールする方法」に関する解説を終わります。
Windows 11の設定や使い方などについては、以下の関連記事も合わせてご覧ください
Windows OSをインストールすると、ユーザーの意図に関係なく多くのアプリも合わせてインストールされます。Windows 11に標準で含まれるアプリでも、メモ帳やフォト、ペイント、スニッピングツールといった便利なアプリもありますが、役[…]
Windows 10や11でフリーソフトなどのアプリをインストールする際、大きく「インストール版」と「ポータブル版」という2つの形式を選択できます。それぞれ特徴と利用方法に違いがあり、それに合わせた形式でインストールすると効率的にアプリケ[…]