Windows 11と10の操作:「ファイル名を指定して実行」(英語名はRun)の使い方

アイキャッチ画像

「ファイル名を指定して実行」は、アプリやプログラム、フォルダー、システムコマンドなどの 名前(コマンドやパス)を直接入力して実行するツールです。

スタートメニューやアイコンを何度もクリックしてたどる操作を、キーボードからの短い命令(コマンド)で素早く起動できるため、特にWindowsの操作に慣れている方にとっては非常に実用的なツールです。

例えば、「.」(ドット)一つを入力してEnterキーを押せば「ユーザー フォルダー」が開いたり、「notepad」と入力してEnterキーを押せば「メモ帳」を素早く開くことができるのです。

このように適切なコマンドを使えば余計なクリック操作を省いて、設定やシステムツールなどの画面に手間なく到達します。

本稿では、Windows 11と10による「ファイル名を指定して実行」ツールの使い方について解説いたします。

解説に使用したOSは「Windows 11 Pro 24H2」です。Windows 10でもまったく同じように利用できます。

Windows 11の設定や操作手順などについては、以下の関連記事も合わせてご覧ください。

関連記事

更新履歴2025年3月5日:記述内容を最新の情報に更新2024年6月2日:記述内容の一部修正2022年11月28日:Windowsメジャーアップデートに伴う記述内容の追記 本記事では、Windows 11の設定環境を見直して、自分好[…]

アイキャッチ画像
関連記事

更新履歴2025年3月5日:記述内容の一部修正2024年5月25日:記述内容の一部修正2024年4月13日:記述内容の一部修正2023年6月1日:アップデートに伴うウイジェットの利用方法について追記2023年3月7日:記述内容の全面刷新 […]

アイキャッチ画像
スポンサーリンク

1 ツールの起動手順

本章では「ファイル名を指定して実行」ツールの起動方法を2つご紹介いたします。

1-1 ショートカット キーで起動する手順

  1. キーボードの「Windowsロゴ + R」キーを一緒に押します。(Rは英語名Runの頭文字)

  2. 画面左下に「ファイル名を指定して実行」ダイアログが表示されます。

    ファイル名を指定して実行の画面


  3. 以上で操作は完了です。

1-2 クイック リンク メニューから起動する手順

  1. タスクバーの「スタート」ボタンを右クリックします。

    クイックリンクメニューが表示されます。

    クイックリンクメニューの「ファイル名を指定して実行」をクリックします。

    ファイル名を指定して実行の画面


  2. 画面左下に「ファイル名を指定して実行」ダイアログが表示されます。

    ファイル名を指定して実行の画面


  3. 以上で操作は完了です。

2 ファイル名を指定して実行でできること

この機能の真価は、様々なシステムツールや設定画面を直接呼び出せる点にあります。以下に代表的なコマンドを挙げます。

コマンドを「ファイル名を指定して実行」ダイアログの「名前」ボックスに入力してください。

初めての画面で不安に感じる人もいるかと思いますが、スペルなどを誤って入力しても心配ありません。誤入力のコマンドは実行されないだけです。

2-1 アプリケーションを起動するコマンド

PCにインストールされているプログラムを素早く起動できます。

コマンド開かれるアプリケーション

calc

電卓
cmdコマンドプロンプト
explorerエクスプローラー
mspaintペイント
notepadメモ帳
powershellパワーシェル

2-2 Windowsのシステムツールや設定関連のコマンド

通常は深い階層にあって見つけにくい設定画面も、コマンド一発で開けます。

コマンド開かれる画面要 旨
charmap
文字コード表

システムのすべての記号、文字、矢印や通貨、著作権などの記号、アクセント付き文字、絵文字などあらゆる文字にアクセスできます

cleanmgr
ディスク クリーンアップ ディスク クリーンアップ ツールが直接開きます。

インターネット一時ファイル、システム生成ログファイル、古いWindows Updateのバックアップなどを削除できます
eventvwrイベントビューアーWindowsがシステム上で記録した様々な出来事(イベント)を一覧で確認できる管理ツールを開きます
msconfigシステム構成PCのスタートアップやブート設定などを管理する画面を開きます
msinfo32システム情報CPUモデル、RAM、BIOSバージョンからマザーボードの詳細、Windowsのエディションまで、あらゆる情報が表示されます
netplwizユーザーアカウント自動ログイン設定画面を開きます(パスワード入力は省略できる)

PCを起動するたびにパスワードを入力するのが面倒な場合は非常に役立ちます
regeditレジストリエディターWindowsの高度な設定データベースを編集する画面を開きます
%temp%「Temp」フォルダーエクスプローラーの「Temp」フォルダーが開きます。

「C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Temp」が開く

フォルダー内のファイルを削除することでストレージの空き容量を確保できます。

2-3 コントロールパネル関連のコマンド

コマンド開かれる画面要 旨
appwiz.cplプログラムと機能コントロールパネルのプログラムと機能が開きます

アプリのアンインストール画面を最短で開けます
controlコントロールパネル各種システム設定画面を開きます

Windowsの設定に必要になることは多々あります
desk.cplディスプレイの設定Windows 11のディスプレイに関する設定画面を開きます
inetcpl.cplインターネットのプロパティインターネットに関する詳細設定や、セキュリティのレベル設定を実行できます
main.cplマウスのプロパティポインタの速度やボタンの配置、ダブルクリックの速度、ホイールスクロールなど、マウスに関する設定がまとまっています
ncpa.cplネットワーク接続ネットワークアダプターの設定画面を開きます
powercfg.cpl電源オプション電源プラン(省電力、バランスなど)の画面を開きます
sysdm.cplシステムのプロパティPC名の変更や、システムの復元、復元ポイントの作成、パフォーマンス設定の画面を開きます

2-4 Windowsの管理用ツール関連のコマンド

コマンド開かれる画面要 旨

compmgmt.msc

コンピューターの管理タスクスケジューラやイベントビューアー、ディスクの管理などのツールにアクセスできます
devmgmt.mscデバイスマネージャーPCに接続されているデバイスの状態を確認、管理する画面を開きます
diskmgmt.mscディスクの管理ディスクボリュームの拡張、ボリュームの縮小、新しいディスクの初期化、ドライブレターの変更など、ハードディスクの管理画面を開きます
gpedit.mscローカルグループポリシーエディターWindowsのシステム設定やセキュリティ設定(グループポリシー)を編集するツールを開き、ローカルのコンピューターや利用者アカウントに適用される設定をカスタマイズできます
services.mscサービスWindowsの裏側で動いているサービスの管理画面を開きます

2-5 特定のフォルダーを開くコマンド

以下のパスを入力すると、エクスプローラーで特定のフォルダーを直接開くことができます。

コマンド開かれる画面
c:\Cドライブのルートを開きます(Cドライブを開く)
.ドット一つで現在のユーザー フォルダーを開きます。(C:\ユーザー\ユーザー名)
..ドット二つで「C:\ユーザー」を開きます
shell:Common Programs
スタートメニューのプログラムを開きます
shell:Common Start Menuユーザーのスタートメニュー
shell:Fonts

PCにインストールされているフォント一覧が表示されます

shell:startupエクスプローラーのスタートアップフォルダーを開きます

(C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup)が開く

ここに入れたプログラムはPC起動時に自動実行されます。
shell:sendto

ファイルやフォルダーの「送る」メニューの内容を編集できるフォルダーを開きます

「C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\SendTo」が開く

shell:system

C:\Windows\System32を開きます

ここまで「ファイル名を指定して実行」に使う代表的と思われるコマンドをご紹介しました。

一見すると上級者向けのツールに思えるかもしれませんが、覚えておくと便利なコマンドが数多く存在します。

いくつか覚えてしまえば簡単に実行できるので、PCの操作が格段にスムーズになります。是非とも活用してください。

以上で「Windows 11と10の操作:「ファイル名を指定して実行」(英語名はRun)の使い方」に関する解説を終わります。

Windows 11の設定や使い方などについては、以下の関連記事も合わせてご覧ください。

関連記事

更新履歴2025年3月30日:記述内容の追記2023年6月1日:記述内容の追加2023年1月11日:操作手順の記述と画像を変更        Windows 11の最新バージョンを「22H2」に更新 windows11に限らず、自分[…]

アイキャッチ画像
関連記事

Windows 11 パソコンを購入後や新たにOSをインストールしたときに、デフォルト(初期設定)のままだと不要な通知が多かったり、操作性が自分の使い方に合っていなかったりします。Windows 11自体はかなり使いやすいOSですが、初期[…]

アイキャッチ画像
スポンサーリンク
アイキャッチ画像
最新情報をチェックしよう!