パソコンやモバイル端末でウェブサイトを閲覧しようとしたら、新しいウェブページの読み込みに途方もない時間がかかることほどイライラすることはありません。
パソコンのスペックやウェブサイトのサーバーが原因ということもありますが、ウェブ ブラウザGoogle Chromeの動作が重いことも要因の一つです。
Google Chromeはパフォーマンス(体感速度)改善のための機能をいくつか導入しています。その一つに「ページのプリロード」という機能があります。
本稿では、パソコン版Google Chromeの「プリロード」機能の概要と、機能を有効化してブラウジングを高速化する手順について解説いたします。
解説に使用したGoogle Chromeのバージョンは「141.0.7390.123」です。Google Chromeの動作が重いと感じる場合は、以下の関連記事も合わせてご覧ください。
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1 「プリロード」機能の概要
Chromeのプリロードとは、閲覧する可能性のあるページを予測して、あらかじめバックグラウンドで読み込んでおくことで、ブラウザの表示速度を高速化する機能です。
この機能を有効化することで、リンクをクリックしてからウェブページが表示されるまでの時間が短縮されます。
本機能の目的は、ユーザーの行うブラウジングの待ち時間を減らすことで、その流れを以下に示します。
例えば通常のブラウジングでは、リンクをクリックするとブラウザがサーバーにリクエストを送ります。
サーバー側はデータ(HTML, CSS, JavaScript, 画像など)を受信すると、それらを画面に表示します。通常のブラウジングではこの一連のプロセスに時間がかかります。
一方、「ページのプリロード」は、いくつかの方法(Webサイト側からのヒント、ブラウザの学習、Googleによる予測)を組み合わせて、ユーザーが次にクリックするであろうリンクを予測し、このプロセスの大部分(主にデータ受信)を完了させておこう、という考えに基づいています。
このような仕組み上、以下に示すいくつかのトレードオフがあります。
- 閲覧しているURLがGoogleに送信される
- バックグラウンドで動作するため、僅かながらメモリやバッテリーを消費する
- 予測が外れた場合(そのページを訪問しなかったとき)は、余分なデータ通信が発生する
2 ページのプリロードを有効化する手順
- パソコンのGoogle Chromeを開きます。
- 開いた画面右上の「︙」リーダーと、メニューの「設定」を順番にクリックします。
- 設定画面が表示されます。
左ペインにある「パフォーマンス」をクリックします。 - 右ペインに表示された「速度」セクションの「ページをプリロードする」のトグルスイッチをオンにします。
2つの選択肢からどちらかを選択します。どちらを選択してもブラウジングと検索は高速になりますが、その程度に差異は生じます。
〇 「拡張プリロード」
標準プリロードに加え、さらに積極的な予測を行います。ユーザーがまだ一度も訪れたことのないページであっても、「他の多くのユーザーがこの次にこのページを見ている」といったGoogleの持つ全体的なデータを活用してプリロード対象にします。
結果として標準プリロードよりWebサイトの表示速度は向上します。
Googleサーバーを中継してプリロードされるため、ユーザーのプライバシーに影響を及ぼします。
〇 「標準プリロード」
ユーザーの過去の閲覧パターンや、現在開いているページ上のリンク(例:「次の記事へ」など)に基づいて、次にクリックされそうなページを予測し、そのページのリソース(データ)を読み込みます。
閲覧URLが予測のためにGoogleに送信されることはありません。予測はブラウザ内で完結します。 - プリロードそのものを無効化したい場合は「ページをプリロードする」のトグルスイッチをオフにします。
- 以上で設定完了です。
以上で「パソコン版Google Chromeの動作を高速化:ページのプリロードを有効化する」に関する解説を終わります。
Google Chromeの設定や使い方などについては、以下の関連記事も合わせてご覧ください。
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