更新履歴
2022年12月1日:アンプとスピーカー画像を変更
2022年3月25日:NAS項目に文章の一部を加筆
コロナ禍の今、在宅勤務や巣ごもり現象で、自宅でスピーカーから音を出して、音楽を楽しむ人が増えているそうです。
音楽の楽しみ方は人それぞれで、自分で楽器を演奏して楽しむ人。カラオケで日ごろのうっ憤を晴らす人。ピュアオーディオにはまって最高の音質で音楽を聴く人。ごく普通にミニコンポで楽しむ人。などなど。
昨今は、サブスクリプション(サブスク)に登録して、音楽をダウンロードし、スマホやデジタルオーディオプレーヤー(DAP)で好きな音楽を聴く。いわゆるストリーミングサービスを利用するシーンが多くなりました。
今回は、音楽が好きでオーディオに興味はあるけど、どこから取り組んでよいのか分からない人や、あまりお金はかけたくないけど、できるだけよい音で音楽を楽しみたい人々のために、オーディオシステムの構築と家庭内ネットワークの連携方法などについて解説いたします。
なお、本記事ではデジタルオーディオプレーヤー(DAP)に関する事項については解説していませんので、どうぞ悪しからずご了承ください。
オーディオや音楽関連の記事については、以下のリンクも合わせてご覧ください。
更新履歴2024年2月9日:記述内容の修正2023年1月15日:サービス各社の概要を補備修正、Apple Musicを追記2022年12月4日:書式の一部を変更 1 音楽配信サービスの概要 音楽配信サービスという言葉は一度なら[…]
1 オーディオシステムの導入事例
ここからは、私の、現在のオーディオシステムの導入事例についてご紹介いたします。
音響機器を揃える際の参考にしていただければと考えています。
私のオーディオシステムは以下の音響機器で構成されています。
スピーカー
TANNOY(タンノイ) Revolution XT 8F
タンノイはイギリスの老舗スピーカーメーカーで、低音部の出力もすごいが高音部とのバランスも絶妙です。
真空管パワーアンプ
トライオード TRV-M88SE ✕2台
トライオード者は日本の音響機器メーカーで、真空管アンプの製造販売を主力として展開しています。
モノラルパワーアンプですので、左右のスピーカーを鳴らすために2台必要になります。
真空管プリアンプ
トライオード TRV-35SER
同じく、トライオード社の真空管プリメインアンプです。
ターンテーブルシステム
DENON DP-1300MKⅡ
MMカートリッジ:Ortofon 2M Blue
MC カートリッジ:DENON DL103
アナログプレーヤーとカートリッジは、レコードを聴くためにはどうしても必要になります。
ネットワークオーディオプレーヤー(NAP)
Pioneer N-70AE
ネットワークオーディオプレーヤーは、有線LANやWi-Fiなどのネットワークを利用して音楽の再生を行います。
オーディオシステムと家庭内ネットワークを連携するには、後述のNASとともに必要になる機器です。使い方次第ですが、これがあればCDプレーヤーはほとんど必要としません。
スマートフォンやタブレット端末にアプリをダウンロードすれば、リモコンとしてネットワークオーディオプレーヤーを操作できます。
NAS(Network Attached Storage)
「ネットワーク対応HDD」のことで、ネットワーク(LAN)上で有線や無線(Wi-Fi)を使って接続できるハードディスクを指します。
通常のハードディスクはPCに内蔵するタイプもしくは、USBで接続する外付けタイプで、PCとハードディスクは1対1の構成になります。
これに対しNASは、様々なデバイスとLANを経由して接続します。つまり、NAS1台に対し、複数のデバイスが同時に接続できます。
前述しているように、ネットワークを利用して音楽を聴く場合や、動画や写真を共有したり、あるいは外出先からもクセスできるなど使い方も自由自在です。
私は、海外の音楽配信サービスからダウンロードしたハイレゾ音源の楽曲や写真、動画などをすべてこのNASに保存し、スマホ、タブレット、PCなどからアクセスできるようにしています。
以上のようなオーディオシステムで音楽を楽しんでいます。
次は、オーディオシステムの基本である「ミニコンポ」と「単品コンポ」の概要と選び方に関して解説いたします。
ミニコンポ(ミニコンポーネントステレオ)とは
ミニコンポは、プレーヤーとプリメインアンプを一体化した筐体とスピーカーがセットになった「セパレート型」のものや、プレーヤーとプリメインアンプ、スピーカー部分がすべて一緒になった「一体型」があります。
ミニコンポはピュアオーディオと違い、軽量小型の省スペースタイプで、家庭内でも使い勝手のよいオーディオシステムといえます。
単品コンポ(単品コンポーネントステレオ)とは
単品コンポは、音響機器を別々に揃えてオーディオシステムを構築するもので、予算としては少し高くなりますが、自分好みの音を出せたり、将来グレードアップできる楽しみがあります。
それぞれの生活環境や、音楽やオーディオに対して求めるレベル、予算などに合わせてミニコンポ、単品コンポを考えたらよいかと思います。
2 ミニコンポの選び方
新規にミニコンポを購入するとなると、新品か中古の機器を選ぶことになりますが、中古を選ぶ場合は、試聴したあとに購入できれば問題は少ないと思います。
機器の状態が分からない場合や、完動品かどうか判明しないときは危険を伴います。懐具合と相談して、可能な限り新品を選択したほうがよいかと考えます。
本章では、新規にミニコンポを購入して、オーディオシステムを構築する方法や、注意事項などについて解説いたします。
ミニコンポを選ぶ際のチェック項目
ミニコンポを選ぶ場合は、まず最初に「セパレート型」か「一体型」どちらにするのか決めましょう。
「セパレート型」はプレーヤーとプリメインアンプが一緒になった筐体と、スピーカーをケーブルで接続するものです。
出典元:価格.com
「一体型」はAM・FMラジオやプレーヤーなど、すべてが一つの筐体におさまった形です。いわゆるオールインワンと言われるもので、配線不要ですぐに音楽を楽しめます。
昔のカセットデッキのような感じですね。
出典元:価格.com
次に、選ぶ機器のカタログの内容をよく確認しましょう。特に製品のスペックや特徴あるいは仕様は重要なアイテムです。
もう一つ参考になるのは購入者の口コミです。☆5だけでなく、☆1や2の口コミもしっかり確認してください。
製品のスペックや仕様を確認するポイントとしては、以下の「スピーカーの性能」、「ネットワーク対応状況」、「記録メディア」、「音楽ファイル形式」の4項目に留意しましょう。
項目すべてはクリアできませんが、予算と使い方を考えて取捨選択しましょう。
スピーカーの性能について
音の出口であるスピーカーは、オーディオシステムの音質を決定する最も重要なパーツです。本来は聴き比べをするのがよいのですが、できない場合はメーカーカタログの仕様を確認しましょう。
1wayや2way、3wayなどのユニット数と最大出力は必ずチェックしましょう。一概に決めつけはできませんが、基本的には、ユニット数と最大出力数は、多いほうが音質とパワーは向上すると言われています。
ネットワークの対応状況について
Wi-Fiに対応しているか
対応している機器なら、PCやスマホなどに保存されている音楽を再生できます。
Bluetoothに対応しているか
対応機器なら、スマホやDAP内の音楽を再生できます。
DLNAに対応しているか(これ意外と重要です。)
対応している機器なら、メーカーが違っても接続できます。違う部屋にあるPCやプレーヤーの曲を再生できます。
ストリーミングサービスに対応しているか
Spotify、AirPlay、Amazonなどのストリーミングサービスに対応していれば、これらのサービスを無料で楽しむことも可能です。
記録メディアとインターフェイスの対応状況について
USBに対応しているか
USBインターフェイスがあれば、PCやDAPなどとUSBメモリーで接続して、ミニコンポで音楽を再生できます。
SD/SDHCメモリーカードに対応しているか
このカードスロットがあれば、これらに記録されている音楽を再生できます。
iPod/iphoneのドッグに対応しているか
iPodやiphoneに記録された音楽を再生できます。
CDに対応しているか
音楽のダウンロードが多くなりましたが、まだまだ必需メディアです。
アナログレコードに対応しているか
アナログレコードのブーム再燃で人気が復活しています。新品のアナログレコードも簡単に入手できます。
音楽ファイル形式の対応状況について
音楽ファイル形式の種類は色々あります。すべてに対応する必要はありませんが、対応するファイル形式が多ければ、再生できる音楽も多くなります。
代表的な音楽ファイル形式については以下のとおりです。
- WAVE
- FLAC
- MP3
- AIFF
- AAC
- WMA
上記の「MP3」、「AAC」、「WMA」に対応する機器は多いかと思いますが、さらにハイレゾ音源のフォーマットである「FLAC」に対応していると、高品質の音で音楽を再生できます。
音楽ファイル形式に関する記事については、以下のリンクも合わせてご覧ください。
2022年3月2日 更新 ページ全体の書式を修正 リンク設定の修正2022年9月10日 更新 ハイレゾ音源の内容を修正と追記 「音楽を良い音で聴きたいけど、どうやったらいいのかよくわからない。」「周りに知ってる友達もいないので相談も[…]
ミニコンポのメーカーについて
ミニコンポのメーカーは、大手音響機器メーカーや電機メーカー、新たに参入したメーカーなど、選択に困るほど多く頭を痛めるところです。
主なメーカーは次のとおりでが、それぞれシリーズがあり製品数も相当な数になります。以下の各メーカー製品のリンクから確認してください。
機器の価格帯は、12,000円程度から200,000円台と非常に幅がありますが、予算の範囲内を基準として考えましょう。
ただ、あまりにも安価な機器は選択しないほうがよいかと思います。あとあと、音質や基本仕様などに不満が出ることは目に見えています。
3 単品コンポの選び方
単品コンポは、音響機器をひとつずつ買いそろえるので少し時間がかかります。頭を悩ましながら検討しましょう。これもまた楽しみの一つです。
ここでは、コンポの基本となる、「スピーカー」、「プリメインアンプ」、「プレーヤー」の3機器について解説いたします。
必要とする音響機器を決める
音楽を聴くために最低限必要なスピーカー、アンプ、プレーヤーを基準とします。このセットだけで音楽を聴く環境が整います。このシステムでまず始めて、あとから必要な機器を追加してもよいのです。
プレーヤーは、CDプレーヤー、ネットワークオーディオプレーヤー(NAP)やレコードプレーヤーなどから必要なものを単数、または複数選択します。
パソコンやスマホに収録されている音楽をオーディオで聴きたいときもあります。そんな場合は、USB-DACを追加してもよいでしょう。
では、基本となるスピーカー、アンプ、プレーヤーの選び方について説明いたします。
スピーカーの選び方
スピーカー、アンプ、プレーヤーの中でもっともお金をかけるのはスピーカーであると思います。音の出口で音質は決まるといっても過言ではありません。
スピーカーのタイプ
- ステレオスピーカー
ごく一般的な左右2本のスピーカーの構成です。 - 2.1chスピーカー
ステレオスピーカーにウーハーを追加した構成です。 - 5.1chスピーカー
前方に左右2本のスピーカーとセンタースピーカーを置き、後方の左右に2本のスピーカー、ウーハーを加えたセットで、主な用途はホームシアターになります。
スピーカーの形状
前述のミニコンポの説明では、ブックシェルフ型が主力と申しましたが、スピーカーの形状は大きさによりさまざまです。
各家庭の設置場所に合わせて最適な形状を選択しましょう。
ブックシェルフ型
もっとも小型で、ラックや本棚などに設置できます。床に置きたい場合は、別売りで専用のスピーカースタンドが用意されています。
B&W 607 S2 Anniversary Edition
出典元:価格.com
フロア型
床に直接置くタイプの大型スピーカーで、設置場所の確保から考える必要があります。低音域が好みの人にとっては理想のスピーカーです。
出典元:価格.com
トールボーイ型
フロアに設置しますが、上記のフロア型と違い横幅が狭く縦に長いタイプのスピーカーです。設置スペースをそれほど必要としないので人気があります。
出典元:価格.com
スピーカーのWAY(ウエイ)数の違い
WAYという独特の言葉は、搭載されているスピーカーのユニット数を表しています。筐体の中に搭載されているスピーカーの数といってもよいでしょう。
搭載スピーカーユニット数により、以下のように分けられます。
- フルレンジスピーカー(1WAY)
1つのユニットで、高音域から低音域までカバーできるシンプルなスピーカーです。ブックシェルフ型のような比較的小型のものが多く、フロア型より安価に購入できるのもメリットです。 - 2WAYスピーカー
高音域をカバーするツイーターと低音域をカバーするウーハーを搭載したスピーカーです。フルレンジと比較すると、一般的には音質は向上する可能性があります。 - 3WAYスピーカー
上記の2WAYスピーカーに中音域用のユニットを搭載したものです。再生音域は広がるので高音質を期待できます。ただ、その分価格は高くなります。
主な国内スピーカーメーカー
- ヤマハ
楽器やバイクで有名ですが、オーディオ関連にも力を入れており、スピーカーのラインアップも豊富で、トータルバランスに優れています。 - SONY
スマートスピーカーやポータブルスピーカーの種類が豊富ですが、ブックシェルフ型やトールボーイ型スピーカーも人気があります。 - ONKYO
歴史のあるオーディオメーカーで、近年は特にブックシェルフ型スピーカーとホームシアター用に力を入れています。 - DENON
DENONは1910年創業の老舗音響メーカーです。オーディオ関連の製品は多種多彩で、このメーカーですべて揃います。 - フォステクス
フォステクスはフォスター電機のスピーカー部門のブランドで、国内より海外のほうが知られている感じです。
主な海外スピーカーメーカー
- JBL
アメリカの老舗オーディオメーカーです。スタジオモニターシリーズがとくに有名です。 - DALI
デンマークを拠点とするスピーカー専門メーカーです。低価格から高価格帯までカバーしており、初心者でも手を出しやすいスピーカーを扱っています。 - KEF
イギリスのスピーカーメーカーです。どの製品もデザインの美しさに圧倒されます。デザインだけでなく、音質も素晴らしいですよ。 - Bowers & Wilkins(B&W)
イギリスのスピーカーメーカーで、最近ではエントリーモデル「600シリーズ」に人気が集まっています。 - モニター オーディオ
イギリスのスピーカーメーカーで、コストパフォーマンスの高さは有名です。最近では「Monitorシリーズ」が新たに追加されました。 - タンノイ
イギリスの老舗メーカーです。大型のフロア型で有名でしたが、近年は、エントリーモデルからピュアオーディオまで、幅広く展開しています。
アンプの選び方
アンプは、接続している各種プレーヤー類から出る小さな電気信号を増幅したり、音質や音量をコントロールする役目を持っています。
そのために、プリアンプとパワーアンプというセグメントを搭載しています。
「プリアンプ」(コントロールアンプ)の機能
プリアンプは、CD、チューナー、レコードなどの音源をスイッチで切り替えたり、音質や音量の調整をするアンプです。
アキュフェーズ C-3900
出典元:価格.com
「パワーアンプ」(メインアンプ)の機能
パワーアンプは、プリアンプから送られた微細な電気信号を、スピーカーから音を出せるように増幅する役目を持っています。
TEAC AP-505-S
出典元:価格.com
このプリアンプとパワーアンプが、別々の筐体になっているものは、「セパレート型アンプ」といいます。
プリ部とパワー部が一つの筐体になっているものは、「プリメインアンプ」とよんでおり、本章では、この「プリメインアンプ」について説明いたします。
プリメインアンプの基本用途は、音楽のステレオ再生ですが、映画やゲームなどを楽しむ場合は、AVアンプの選択肢もあります。
ここからは、プリメインアンプを選ぶ際のポイントについて解説いたします。
プリメインアンプ選びのポイント
TEAC AI-301DA-Z/B
出典元:価格.com
プリメインアンプの選び方は千差万別です。音楽のジャンルで選んだり、定格出力で決めたりする人もいますが、当初は専門的な選び方はしなくてもよいと思います。
ここでは、以下の「機能面をチェックする」、「入力端子をチェックする」、「対応するネットワークをチェックする」の3項目について注目し、どこまでの機能が必要か考えましょう。
機能面をチェックする
近年はPCやスマホあるいはDAPなどのデジタル音源やネットワーク機能に対応するなど、充実した機能を持つプリメインアンプが多数あります。
DACは内蔵されているか
デジタル音声をアナログに変換する機器で、PCやスマホなどに保存されている音楽を再生できます。
USB端子は搭載されているか
周辺機器を接続するために使用します。ほとんどのアンプに搭載されている端子ですが、確認だけはしておきましょう。
ハイレゾ音源に対応しているか
CD音源の6~10倍ほどの情報量を持つ、高解像度の音源を再生できます。安価なプリメインアンプは対応していない製品もあります。
バイワイヤリングに対応しているか
高音域と低音域のケーブルを、別々にスピーカーに接続して音質の向上を図る機能です。
入出力端子をチェックする
アナログ入出力端子はあるか
通称、RCA端子またはピンジャックとよばれているプレーヤーなどのアナログ入出力に対応するための端子です。
ほとんどのプリメインアンプに搭載されています。
光デジタル端子はあるか
光ファイバーをケーブルとし、デジタル信号で音声を伝送することができます。
同軸デジタル音声端子はあるか
光デジタル端子と同じ機能ですが、光ファイバーではなくRCA端子を用いています。
Phono端子はあるか。
アナログレコードを再生するためには必須の端子です。レコードプレーヤーを購入予定の場合は、しっかり確認してください。
ヘッドホン端子はあるか
ヘッドホンを差し込んで音楽を聴くための出力端子です。
対応するネットワークをチェックする
Wi-Fiに対応しているか
Wi-Fi対応機器なら家庭内ネットワークに接続でき、PCやスマホなどの音楽を再生できます。
AirPlayに対応しているか
iPhoneやiPadなどに保存されている音楽を再生できます。
Bluetoothに対応しているか
PCやスマホ、タブレットなどに保存されている音楽を再生できます。
DLNAに対応しているか
スピーカー部門でも述べていますが、対応している機器ならメーカーが違っても接続できます。違う部屋にあるPCやプレーヤーの曲を再生できたりします。
プリメインアンプの国内メーカー
スピーカー部門では海外のメーカーを多く紹介しましたが、プリメインアンプについては、非常に優れた国内メーカーが多いので、国内メーカーに絞ってご紹介します。
プレーヤーの選び方
本章では「CDプレーヤー」、「レコードプレーヤー」、「ネットワークオーディオプレーヤー」について解説いたします。
「CDプレーヤー」を選ぶ
DENON DCD-600NE
出典元:価格.com
CDプレーヤーはまだまだポピュラーなプレーヤーで、主にポータブル型と置き型があります。
ここでは、置き型CDプレーヤーについて解説いたします。
再生周波数帯域をチェックする
プレーヤーには周波数特性があり、低音から高音まで再生できる音の範囲が決められています。
通常のCD音源の場合、この範囲は20㎐~20k㎐が多いと思われます。
人間が聞き取れる音の周波数帯域とちょうど一致するので、この程度のスペックで全く問題ありません。
対応フォーマットをチェックする
MP3に対応しているか
MP3は音声データを圧縮する方式で、ファイル形式の一つでもあります。
元のデータを約10分の1まで圧縮可能になるので、ストレージに対する負担が少なくなり、使いやすいフォーマットです。
PCや携帯音楽プレーヤーでよく使われており、対応していると使い勝手がよくなるでしょう。
高音質のSACD(スーパーオーディオCD)も存在しますが、マニア向けなのでここでは省略します。
機能をチェックする
必ずしも必要としませんが、光デジタル出力端子の確認をしましょう。
「レコードプレーヤー」を選ぶ
アナログレコードの人気再燃で、レコードプレーヤーに対する注目度も上がっています。
レコードプレーヤーは、主として、クルクル回転する「ターンテーブル」、「トーンアーム」、トーンアームの先端にある「カートリッジ」の3つで構成されています。
レコードプレーヤーのなかには、カートリッジが付属している機種もありますが、別売りのカートリッジを交換することで好みの音を出すこともできます。
レコードプレーヤーの選び方のポイントは以下のとおりです。
ターンテーブルの回転方式をチェックする
ターンテーブルには「ベルトドライブ方式」と「ダイレクトドライブ方式」があります。
「ベルトドライブ方式」
回転するモーターの動力をゴムベルトを使って、ターンテーブルを回転させる方式です。
「ダイレクトドライブ方式」
回転するモーターとターンテーブルが直結しています。回転精度はベルトドライブより高く、回転数の微調整も可能です。
どちらかというと、高額なターンテーブルに使用されています。
レコード回転数の対応を確認する
LPレコードの回転数は33回転(毎分)、EPレコードは45回転、 SPレコードは78回転と決められています。
通常は、どのレコードプレーヤでも33回転と45回転に対応していますが、78回転は対応していない製品が多いので注意が必要です。
カートリッジをチェックする
オルトフォン(ORTOFON) レコードカートリッジ 2MBLUE
出典元:ortofon.jp
カートリッジとは、レコードプレーヤーの針を含むピックアップ部分のことを指し、レコードの溝の中で針が振動し、その振動を電気信号に変換するものです。
カートリッジを交換するだけで、再生される音質はガラっと変わるので、聴く音楽ジャンによって使い分けすることもあります。
カートリッジには「MM型(ムービングマグネット型)」と「MC型(ムービングコイル型)」の2種類があります。
「MM型(ムービングマグネット型)」
カートリッジで一番多いのがこの方式で、マグネットを振動させて音を出します。
シンプルな構造かつ、針の交換も簡単で価格も比較的安価です。通常はこちらを選べば間違いありません。
「MC型(ムービングコイル型)」
コイルを振動させて音を出します。クリアな音質を得られますが、その反面、出力が低いため、昇圧トランスやヘッドアンプが別に必要になります。
フォノイコライザーの有無をチェックする
フォノイコライザーは、アナログレコード再生に必須な機能です。
エントリーモデルのレコードプレーヤーには搭載されている製品が多く、比較的安価で購入できます。
一般的なオーディオアンプには搭載されていることが多いのですが、ミニコンポや安価なアンプには装備されていません。
レコードプレーヤーとアンプ、両方ともフォノイコライザーが搭載されていない場合は、「フォノイコライザーアンプ」を購入しなければなりません。
ネットワークオーディオプレーヤー(NAP)を選ぶ
マランツ NA6006
出典元:価格.com
音楽配信サービスの普及とともに、注目を集めているのがネットワークオーディオプレーヤーです。
ネットワークオーディオプレーヤーを使うと、PCやスマホなどでダウンロードした楽曲を、大口径のスピーカーで簡単に音楽を楽しむことができます。
ヤマハ CRX-N470(S)
出典元:価格.com
DENON AVR-X1700H
出典元:価格.com
ネットワークオーディオプレーヤーを選ぶポイントは以下の「機能面をチェックする」、「対応するファイル形式をチェックする」の2項目です。
機能面をチェックする
有線LANと無線LAN(Wi-Fi)ポートの確認
Bluetoothに対応しているか
AirPlayに対応しているか
USBポートは付いているか
対応するファイル形式をチェックする
- FLAC
- WAV
- AIFF
- DSD
- AAC
- MP3
- WMA
ファイル形式に関する記事についてはこちらをご覧ください。
2022年3月2日 更新 ページ全体の書式を修正 リンク設定の修正2022年9月10日 更新 ハイレゾ音源の内容を修正と追記 「音楽を良い音で聴きたいけど、どうやったらいいのかよくわからない。」「周りに知ってる友達もいないので相談も[…]
プレーヤーの国内メーカー
3 NAS(Network Attached Storage)を選ぶ
Synology DiskStation DS220+
出典元:価格.com
「ネットワーク対応HDD」のことで、ネットワーク(LAN)上で有線や無線(Wi-Fi)を使って接続できるハードディスクを指します。
内蔵HDDや外付けHDDは、接続した機器としかデータのやり取りができません。NASは家庭内ネットワークを経由して、NASに保存したファイルの編集や保存などを行うことができます。
オーディオシステムの機器ではありませんが、ネットワークオーディオプレーヤーなどを経由して、NASに保存された音楽を再生することができます。
NASの種類と特徴
NASには、ストレージ(HDDやSSD)をあらかじめ搭載したモデルと、ストレージだけ別途購入して自分で組み立てるモデルがあります。
製品によっては、複数のHDDやSSDを搭載することで、HDD故障時に対応できるRAID機能や、NASに保存された音楽をネットワークオーディオプレーヤーで聴くことはもちろん、映像や写真などのデータをテレビで視聴したりできます。
NASのメーカー
オーディオシステムとNASの連携
オーディオシステムとNASの連携はとても簡単で、NASとネットワークオーディオプレーヤーを同一ネットワークで接続するだけです。
ネットワークオーディオプレーヤーがなければ、AVアンプやCDレシーバーと接続しても同じことができます。
スマホや携帯音楽プレーヤーなどをメインのリモコンとして、音楽再生などの操作をすれば快適なネットワークオーディオの誕生です。
スマホなどと、ネットワークオーディオプレーヤーを接続する場合のLAN設定は、Wi-Fi接続にする必要があります。
長い記述になりましたが、以上で、「ちょっぴり良いオーディオシステムとネットワークで好きな音楽を楽しむ」に関する解説を終わります。