更新履歴
2023年12月11日:記述内容の修正
2022年8月8日:新SSD製品の追記と価格修整
メーカー製のパソコンや自作パソコンに、高速ストレージのSSDが搭載されるのは今や常識となりました。
今回はパソコンにまだSSDが組み込まれていない方を対象に、SSDの概要やSSDの種類、導入方法などについて解説いたします。
パソコンの購入やHDDとの組み換え、PC自作の際の参考にしていただければ幸いです。
PCに関する記事については、以下のリンクも合わせてご覧ください。
更新履歴2023年6月1日:記述内容の追加2023年1月11日:操作手順の記述と画像を変更 Windows 11の最新バージョンを「22H2」に更新2022年11月28日:書式の一部を変更 windows11に限らず、[…]
1 SSD(Solid State Drive)とは?
仕事や趣味などでPCを使っていると、必ず行う操作が「データの保存」です。どんなPCでもデータを保存するために内蔵ストレージや外部ストレージと呼ばれる領域が存在しています。
Windows10などのOSや、表計算などのアプリケーションソフト、写真や動画のデータなどが内蔵ストレージや外部ストレージに保存されています。
内蔵ストレージや外部ストレージは記憶装置のことで、その一つとして高速ストレージのSSDがあります。
内蔵ストレージの性能によりPCの処理速度、動作に影響を及ぼすため、HDD(ハードデイスク)に代わって高速SSDがパソコンに搭載されることは当たり前になりました。
2 SSDの基本
SSDはSolid State Drive(ソリッドステートドライブ)の略で、HDDと同様の記憶装置です。半導体素子メモリを使ったドライブ(記憶媒体)のことを指します。
ソリッドステートというのは半導体のことであり、SSDは半導体素子メモリーを使ったドライブ(記憶媒体)になります。
構造としては、フラッシュメモリーのチップにデータを記録するため、機械的な駆動部分がありません。
SSDの最大の魅力は読み込み、書き込みの速度です。パソコン用ストレージの中では群を抜いて速いです。
さらに消費電力が少ないので、バッテリー駆動が基本使用のノートパソコンは、大きな恩恵を受けることになります。
HDDは大容量記憶装置と言われる通り、データの保存容量が大きいことと、価格的にも安価であることが特徴です。
近年はSSDの価格帯も大きく安価になっているため、導入に二の足を踏むことは少なくなっています。
3 SSDの種類
SSDの種類は以下の3種類があります
- 2.5インチタイプ
主にHDDの交換やPCの自作などに使います。そのため、2.5インチHDDと形状が同一で、接続端子もHDDと同じSATAなのでHDDの代わりに内蔵ストレージとして使用できます。
利用の選択肢が広く、2.5インチHDDの外付けケースを使って、外付けSSDとして利用したり、スペーサーを使えば、デスクトップパソコンで使っている内蔵3.5インチHDDと交換できたりします。 - 基盤タイプ
- 外付けタイプ
4 SSDの特徴と性能
- 物理的な衝撃に強く動作音は静か
- 断片化しても性能が落ちない
- 低消費電力でバッテリーの持ちがよい
- 軽量であるのでノートパソコンに向いている
- 寿命があり、書き込み・消去できる回数に上限がある
5 SSDの速度比較
以下の図表の通りSSDは爆速と言える桁違いの速さを叩き出しています。
製品タイプ | 最大読み出し速度(MB/秒) |
2.5インチ内蔵HDD(SATA接続) | 120 通常のノートパソコン |
外付けHDD(USB3.1 Gen2接続) | 200 |
USBメモリー(高速タイプ) | 400 |
2.5インチタイプSSD(SATA接続) | 580 HDD交換用 |
外付けタイプSSD(USB3.1 Gen2接続) | 1050 |
外付けタイプSSD(サンダーボルト接続) | 2800 |
基盤タイプSSD(M.2 NVMe、PCIe4.0接続) | 5000 自作向けパソコン |
上記に登場する 用語の解説
- SATA(シリアルATA)、PCIe(PCIエクスプレス)はパソコンと周辺機器を接続するインターフェース規格のことをいい、データ伝送路の規格を定めたものです。
SSDでは「PCIe 4.0 x4」と「PCIe3.0 x4」、SATA 3.0が使われています。 - 「NVMe」はパソコンとストレージが命令やデータをやり取りをするためのプトロコル(手順)のことをいいます。
- 「USB3.1 Gen 2」はUSBの信号規格のことで、転送速度が速いのでスーパースピードプラスとも呼ばれています。
最近はさらに転送速度の速い「USB3.2 Gen 2」という規格も出ています。接続端子も規格により違いがあります。
6 2.5インチSSD製品抜粋
Crucial CT1000MX500SSD1/JP (1TB)
容量1TBの3D TLC NANDフラッシュを採用したSATA 6Gb/sインターフェイス対応の2.5インチSSD。
SLCメモリーをキャッシュとして使用して処理速度を高速化する「Dynamic Write Acceleration」テクノロジーを搭載しています。
「9.5mmスペーサー」やクローン作成ソフトウェア「Acronis True Image」の使用キーが付帯します。
読み込み速度:560MB/s
書き込み速度:510MB/s
購入価格 ¥12,534~2020年9月9日
¥11,880~2021年7月8日
¥11,600~2022年8月8日
SUNEAST SE90025ST-01TB(1TB)
スムーズな驚異の読み取り/書き込み速度 – 550 MB/sの最大読み取り速度により、システム全体の速度と性能を高めます。
超軽量、スリム – 厚さわずか7.0 mm、2.5インチのハードドライブなので、ノートブックPCを含むあらゆるシステムに取り付けられます。
読み込み速度:560MB/s
書き込み速度:500MB/s
購入価格 ¥7,980~2022年8月8日
WESTERN DIGITAL Blue 3D NAND SATA WDS100T2B0A(1TB)
容量1TBのSATA 6Gb/sインターフェイス対応の2.5インチSSD。
3D NANDテクノロジーを利用しており、信頼性と電力効率が向上。
「WD SSDダッシュボード」での監視や「Acronis True Image WD Edition」ソフトでのクローン作成ができます。
読み込み速度:530MB/s
書き込み速度:480MB/s
購入価格 ¥12,480~2020年9月9日
¥13,734~2021年7月8日
¥11,480~2022年8月8日
7 基盤SSD製品抜粋
crucial P5 CT1000P5PSSD8JP
容量:1000GB
規格サイズ:M2(Type2280)
インターフェース:PCIーExpress
タイプ:3D NAND
NVMe: 〇
読込速度:6600MB/s
書込速度:5000MB/s
購入価格:¥15,100~ 2022年8月8日
CFD PG4NZL CSSD-M2M1TPG4NZL
容量:1000GB
規格サイズ:M2(Type2280)
インターフェース:PCIーExpress
タイプ:Micron B47R 3D TLC
NVMe: 〇
読込速度:7200MB/s
書込速度:6000MB/s
購入価格:¥15,980~ 2022年8月8日
WD Blue SN570 NVMe WDS100T3B0C
容量:1000GB
規格サイズ:M2(Type2280)
インターフェース:PCIーExpress
タイプ:TLC
NVMe: 〇
読込速度:3500MB/s
書込速度:3000MB/s
購入価格:¥12,812~ 2022年8月8日
8 外付け/ポータブルSSD製品抜粋
IO-DATA SSPH-UT480K/E
容量:480GB
インターフェース:USB 3.1 Gen 1
読込速度:350MB/s
書込速度:300MB/s
購入価格:¥5,980~ 2020年9月9日
バッファロー SSD-PG1.0U3-B/NL
容量:1000GB
インターフェース:USB 3.2 Gen 1
読込速度:ー
書込速度:ー
購入価格:¥11,480~2020年9月9日
¥10,280~2021年7月8日
エレコム ESD-EC0480GWH
容量:480GB
インターフェース:USB 3.1 Gen1
タイプ:TLC
読込速度:410MB/s
書込速度:400MB/s
購入価格:¥7,646~2020年9月9日
¥7,400~2021年7月8日
9 自作PCにSSDを選ぶ
これからパソコンの自作を考えている人は、内蔵ストレージについては高性能基盤タイプSSDを選択して、体感速度を楽しんだらどうでしょうか。以下の製品画像参照
PCIe 3.0のM.2 SSDでも相当の速さですが、加えてPCIe 4.0のSSDも使えます。金額にこだわる人や、処理速度は遅くてもいいよという人以外は、自作パソコンではSATA製品は選択の対象外になります。無論マザーボードもこれらに対応している必要があります。
高性能なPCIe M.2 SSDラインナップ抜粋
SanDisk エクストリーム プロ SDSSDXPM2-1T00-J25
容量:1000GB
規格サイズ:M.2(Type2280)
インターフェース:PCI-Express
タイプ:ー
読込速度:5000MB/s
書込速度:4400MB/s
購入価格:¥21,800~ 2020年9月9日
CFD PG3VNF CSSD-M2B1TPG3VNF
容量:1000GB
規格サイズ:M.2(Type2280)
インターフェース:PCI-Express
タイプ:3D TLC(BiCS4 Flash)
NVMe: 〇
読込速度:5000MB/s
書込速度:4400MB/s
購入価格:¥23,134~ 2020年9月9日
GIGABYTE AORUS GP-ASM2NE6100TTTD
容量:1000GB
規格サイズ:M.2(Type2280)
インターフェース:PCI-Express
タイプ:BiCS4 3D TLC
NVMe: 〇
読込速度:5000MB/s
書込速度:4400MB/s
購入価格:¥29,800~ 2020年9月9日
SSDは現時点では最速のストレージです。古いパソコンのHDDをSSDに交換すると、OSの起動は劇的に速くなります。
メーカー製パソコンを購入する際には高速SSD搭載のパソコンを選択することをお勧めします。
以上で「パソコン搭載のSSDとは?:高速ストレージの特徴と性能を知る」に関する解説を終わります。