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パソコンを長く使用していれば、「画面の表示がおかしい」「Webにつながらない」「動きがもっさりしている」「パソコンが起動しない」など、マイナートラブルやメジャートラブルを経験するのは世の常です。
わたくしも最近、Windowsアップデートの際にパソコンが起動しなくなるというトラブルに見舞われ、痛い思いをしたばかりです。
今回はさまざまなトラブルに遭遇した時の具体的な対処方法について、4項目のトラブルに焦点を当てて解説いたします。
使用したPCは自作、OSは「Windows 10 home 21H1」です。
関連記事については以下のリンクも合わせてご覧ください。
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1 パソコンが起動しなくなった
誰もが一度は経験するメジャートラブルがこれ。その原因は色々ありますが、当初はパニック状態に陥りあたふたとするばかり。
一度心を落ち着けて以下のような現状を観察しましょう。
1-1 パソコンの電源が入らず、本体のLEDやディスプレイも表示されない
♦ 電源ケーブルがしっかりと接続されているか確認する。
♦ 予備のケーブルがあれば変えてみる。
♦ ノートパソコンはバッテリー切れも考えられるので充電してみる。
♦ それでも駄目なら故障の可能性が大で修理が必要と思われます。
1-2 パソコンの電源が入り、各種LEDも点灯するがWindows10が起動しない
この場合、上記1-1のようなハード的な故障ではなく、ソフトウェアの問題と思われ以下の手順で修復できる可能性があります。
1-2ー① Windows10の自動修復機能を利用する
Windows10は2回連続で起動に失敗すると自動修復機能が働き、システムファイルなどをチェックして、問題個所を修復します。
パソコンの電源ボタンを長押しして強制終了させ、その後、電源を再投入、この動作を2回繰り返し、三回目の起動で「 自動修復 を準備しています 」 ⇒「 PCを診断中 」 のメッセージが表示され、自動修復を開始するのでひたすら待ちましょう。
修復に成功するとパソコンは再起動されます。
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1-2ー② 上記1-2ー①で修復できないときは以下のような画面が表示されるので「詳細オプション」を選択し オプション選択画面を表示させて、スタートアップ修復の手順に移行する。
♦ スタートアップ修復の手順
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手順によってはこの後にユーザーを選んでパスワード入力画面が表示されます。
このスタートアップ修復に成功するとパソコンは再起動される。一度で駄目だったら数回修復を試みます。
修復できなかった場合は再度「詳細オプション」画面に戻り、「コマンドプロンプト」「更新プログラムのアンインストール」「システムの復元」を試みます。
すべて失敗に終わった場合は、Windows10の初期化(個人データは残すことも可能)や、パソコンを出荷状態に戻すリカバリー、あるいはパソコンをまっさらな状態にするクリーンインストールを検討する必要があります。
これらの手順については別記事にて解説いたします。起動に関する解説は以上です。
2 パソコンの動作が重くなった
プライベートや仕事でパソコンを使用していると、「Windowsやアプリの起動が遅くなった」あるいは「データの保存に時間がかかる」など、作業効率が低下してイライラ感がつのる事象を誰でも経験します。
パソコンの動作が重くなる原因は多々ありますが、この章は動作が重くなる主な原因とその対策について解説いたします。
2-1 タスクマネージャーで原因を究明する
パソコンの動作が重いと感じたら「タスクマネージャー」を開いて現在の動作状況を確認します。
アプリの起動や、CPU、メモリーの使われ方などが表示されます。「タスクマネージャー」の起動方法は以下の通りです。
- タスクバーを右クリックし、コンテキストメニューからタスクマネージャーをクリックする。
- 「Ctrl」+「Shift」+[Esc」
- 「Ctrl」+「Alt」+「Delete」からタスクマネージャーを選択する。
2-1-① タスクマネージャーを起動する
♦ CPU使用率の確認
タスクマネージャー詳細画面の「プロセス」タブでCPUやメモリーの使用率がわかります。
CPUをクリックすると使用率の昇順、降順を並び替えられます。
ここでCPU使用率が50パーセントなど高いアプリがあれば終了させます。
♦ メモリー使用状況の確認
パフォーマンスタブからメモリを選択すると左のようなグラフが表示される。
① 使用パソコンのメモリー搭載量(8.0GB)
② 現在のメモリー使用量(3.4GB)
③ 空き容量
④ 仮想記憶の使用量/仮想記憶の総量(4.2/9.1GB)
上記の図から仮想記憶の使用量(④左側の4.2)を確認します。この数値が② 現在のメモリー使用量(3.4GB)の2、3倍近くになっていると、スワップが発生してパソコンの速度低下に陥ります。
この現象は搭載メモリーが少ないパソコンで特に発生しやすいと考えられます。対策としては以下のような事項を実行すると効果があります。
- 実行中のアプリを終了させるか最小化する。
- パソコン起動時に自動起動する常駐ソフトで不要なものは無効化する。
- 最も有効なのはパソコンのメモリーを増設する。(パソコンごとメモリー搭載容量に相違があるのでマニュアル等で確認する)
Windowsでは、通常はソフトや読み込んだファイルがメモリーに展開され、さらにCPUとメモリー(RAM)との間で必要な処理が実行されます。
しかし、多くのソフトやファイルを実行していくとメモリーの空き容量が不足気味になります。メモリー不足の対策として、パソコンはメモリー内のデータなどを内蔵ストレージに書き込みます。
つまり内蔵ストレージをメモリー代わりに使用して、利用頻度の低いデータを内蔵ストレージに退避させることでメモリー不足を補っているわけです。
これが「スワップ」と呼ばれる現象ですが、メモリーよりも極端に遅い内蔵ストレージを利用することで、パソコンの動作も遅くなります。このような事象を生起させないためにも可能な限りメモリーを多く搭載しましょう。
パソコンの動作に関する解説は以上です。
3 Wi-Fiで「ネットにつながらない」「遅い」
いつも見ているウェブサイトが突然開けなくなった。開けたけど動作が遅すぎて話にならない。など、このトラブルはイーサネット接続と比較するとかなりの頻度で発生します。
原因は色々考えられますが、簡単な操作で復旧できそうな項目から順を追って試してみましょう。
3-1 うっかりミスを確認する
3-1-① Windowsが機内モードならオフにする。(オンの時はWi-Fiが自動でオフになってしまう。)
3-1-② Wi-Fiスイッチがある機種ではする。スイッチをオンにする。(特にノートパソコンは要注意)
3-2 Wi-Fiルーターがインターネットに接続されているか確認する
3-2-① Wi-Fiが正常なとき
3-2-② パソコンとルーターは接続しているが、ルーターがインターネットに接続されていないとき
3-2-③ パソコンがルーターと接続できていないとき
3-3 ネットワークと未接続状態の解決方法
3-3-① 先のネットワーク状態の確認作業から、パソコンとルーター間が接続できない場合は、両方の不具合を疑います。
ルーターから先が接続できないならルーターとインターネット回線の不調かもしれません。
ルーターがインターネットとつながっていないときや遅いときは、WiーFiを一度オフにして、再度オンにする。駄目ならルーターを再起動または電源の再投入をしてみます。
ルーターに異常が見られないときはパソコンを再起動してみます。Windowsの一時的な不調はこれで解決できるケースが多いようです。
ネットワーク診断機能を実行してみます。
「設定」⇒「ネットワークとインターネット」⇒「状態」⇒「アダプターのオプションを変更する」
使用しているアダプターを右クリックし、「診断」を選択するとルーターへの再接続がされます。
ルーターの周波数帯2.4Ghz帯と5Ghz帯を切り替えてみます。
3-3-② 通常は上記①~④で不具合を解決できることが多いのですが、そのほか不調の原因を探究する手順としては以下のような方法もあります。
スマホやほかのパソコンでウェブページを開いてみます。
♦ 開けた場合:パソコンに問題あり。
- パソコンから異なるブラウザで開いてみる。
- ネットワークアダプターの設定を見直す。
- セキュリティソフトを削除してみる。
♦ 開けなかった場合:ルーターもしくは通信回線に問題あり。
- スマホの4G回線を使用して回線提供業者の障害状況を確認する。
- ルーターの設定状況や各種ランプの点灯状態を確認する。
- ルーターとパソコンを有線LANで直接接続してみる。
- ルーターのファームウェアを更新してみる。
WiーFi接続に関する解説は以上です。
4 ネットワーク上にファイル共有先やNASが出てこない
ファイル共有の相手やNASがネットワーク上で見えないことはたびたびあります。
ファイル共有はフォルダをLAN上に公開してほかのパソコンから読み書きする機能で、多くのユーザーが利用しています。基本はWiーFiやイーサネットなどのLANを経由して使用することです。
この章ではLAN上の相手が見えない状態を解消する方法について解説いたします。
4-1 ファイル共有のための条件
ファイル共有を行ったり、NASを見つけるには、自分と共有相手が同一ネットワークにあることが最低条件です。
例えば会社やコンビニのWiーFiにつながったまま家庭でファイル共有を行おうとしても無理な話です。
4-2 お互いに同じルーターに接続しているか確認する
自分(接続側)と相手(公開側)の双方で接続中のルーターが同一であることを確認する。
4-3 ワークグループ名が同一か確認する
Windows画面右下のスタートボタンを右クリックし「クリックリンメニュー」⇒「システム」⇒「詳細情報」と進みます。以下に続く。
4-4 ネットワークプロファイルの状態を確認する
自分(接続側)と相手(公開側)の双方でネットワークプロファイルが「プライベート」であることを確認する。
4-5 相手(公開側)のファイル共有機能の状態を確認する
公開側の「ファイル共有」がオンになっているか確認する。オンにしないと接続できません。
自分(接続側)設定しなくてもよい。さらに、公開したいフォルダに対して「アクセスを許可する」の設定を行います。
「設定」⇒「ネットワークとインターネット」⇒「ネットワークと共有センター」⇒「共有の詳細設定の変更」と進みます。
以上のような手順で共有相手が見える可能性が大きいですが、これでも相手が見えなければ、「IPアドレスを指定」して接続を試みる。
あるいは「ネットワークアダプターのリセット」などを試してみてもいいかもしれません。
ファイル共有などの不具合に関する解説は以上です。
パソコンに関するトラブルの中から、わたくし自身が最も多く遭遇した事例4項目に絞って、具体的な対処方法について解説いたしました。今後のPCライフの参考になれば幸いです。