Windows 11には、パソコンを起動したときに特定のアプリケーションを自動で起動する機能が装備されています。
スタートアップ機能がそれであり、スタートアップ フォルダに登録したプログラムやアプリケーションはパソコンを起動するたびに自動的に開かれます。
本記事では、Windows 11を起動した際に自動的に特定のアプリケーションを開始する方法について解説いたします。
使用したOSは「Windows 11 Pro 23H2」です。
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1 スタートアップ機能の概要
スタートアップ機能とは、コンピューターの起動に合わせて自動的に特定のプログラムやアプリケーションを開始するための機能のことです。
以下にその特徴を述べます。
- 自動実行できる
登録したアプリケーションは、パソコンを起動するたびに自動的に開きます。 - カスタマイズが可能
自分のニーズに合わせてスタートアップで実行するプログラムを追加、削除できます。 - 作業の効率化につながる
日常的に使うアプリケーションをWindows 11の起動時に合わせて開くことで、作業効率を上げることができます。
このようにスタートアップを適切に使用することで利便性を高めることができます。しかし、必要以上に多くのアプリケーションを登録するとシステムの起動が遅くなることがあるため、その管理には注意する必要があります。
2 スタートアップ登録の場所
Windows 11では、アプリケーションなどをスタートアップに登録できる場所は以下に示す3か所です。
すべて実行する必要はありません。いずれか1つの方法を選択してスタートアップ登録を行ってください。
- スタートアップ フォルダ
操作手順が簡単でおすすめの方法です。今回はこの方法を取り上げてご紹介いたします。 - レジストリ
レジストリの編集が必要です。編集を誤るとパソコンが起動しなくなる可能性があります。レジストリのバックアップを取ってから実行してください。今回は解説していません。 - タスクスケジューラ
タスクを作成すれば、後は有効/無効をクリックで選択できるメリットがあります。今回は解説していません。
3 スタートアップ フォルダに登録する
スタートアップ フォルダにアプリケーションのショートカットを登録します。登録が終わるとWindows 11のサインイン後にアプリケーションを自動的に起動できます。
スタートアップ フォルダの場所は「個別ユーザー」ごとを対象とするものと、1台のパソコンを複数で使用するときの「すべてのユーザー」を対象とするものがあります。
3-1 「個別ユーザー」のスタートアップ登録
- 「スタート」ボタンを右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
「Windows ロゴ」+「R」キーを一緒に押してもよろしいです。 - 名前欄に「shell:startup」と入力して「Enter」キーを押します。
- エクスプローラーが起動して、個別ユーザーのスタートアップ フォルダが開きます。
この画面に自動起動させるアプリケーションのショートカットをドラッグ&ドロップします。
この画面は開いておきます。登録方法は以下に記述します。 - 「個別ユーザー」対象のスタートアップ フォルダのパスは以下のとおりです。
C:¥Users¥ユーザー名¥AppData¥Roaming¥Microsoft¥Windows¥Start Menu¥Programs¥Startup
簡単な登録方法としては、デスクトップやスタートメニューのすべてのアプリ一覧からドラッグ&ドロップすることです。
一例として「Google Chrome」を登録してみましょう。
- 上述の見出し3-1の方法でスタートアップ フォルダを開いておきます。
- タスクバーのスタートボタンと右上の「すべてのアプリ」を順番にクリックします。
- 「Google Chrome」をスタートアップ フォルダにドラッグ&ドロップします。
- 「Google Chrome」がスタートアップ フォルダに登録されました。
- パソコンを再起動して「Google Chrome」がwindows11とともに自動起動するか確認しましょう。
Windows 11の起動から数秒遅れて「Google Chrome」が起動しました。
「Google Chrome」をスタートアップ フォルダに登録しました。他のアプリや実行ファイルもこの方法でスタートアップ フォルダに登録できます。
3-2 「すべてのユーザー」のスタートアップ登録
操作手順は上述の見出し3-1「個別ユーザーのスタートアップ登録」とほぼ同じですが、管理者権限が求められることと、入力する語句が少し異なります。
- 「スタート」ボタンを右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択します。
「Windows ロゴ」+「R」キーを一緒に押してもよろしいです。(画像は省略) - 名前欄に「shell:common startup」と入力して「Enter」キーを押します。(画像は省略)
- 以降の操作は上述の見出し3-1「個別ユーザーのスタートアップ登録」手順③に準じます。
ショートカットをドラッグ&ドロップする際には管理者権限が求められます。
「すべてのユーザー」対象のスタートアップ フォルダのパスは以下のとおりです。
C:¥ProgramData¥Microsoft¥Windows¥Start Menu¥Programs¥Startup
3-3 エクスプローラーからたどって開く
エクスプローラーから順番にスタートアップ フォルダまでたどることもできます。この場合は隠しフォルダである「AppData」を表示させるために、隠しファイルの設定確認を行う必要があります。
隠しファイルの設定確認
「すべてのユーザー」を対象とする場合は、この設定確認を行う必要はありません。
- エクスプローラーを開きます。
- コマンドバーの「表示」をクリックします。
メニューの「表示」とサブメニューの「隠しファイル」を順番にクリックして、隠しファイルにチェックを入れます。 - 以上の設定で隠しフォルダの「AppData」は表示されるようになります。
エクスプローラーから順番にスタートアップ フォルダまでたどる方法は以下のとおりです。
- エクスプローラーを開きます。
- 「ローカルディスク(C)」 ⇒ 「ユーザー」 ⇒ 「ユーザー名」 ⇒ 「AppData」 ⇒ 「Roaming」 ⇒ 「Microsoft」 ⇒「Windows」 ⇒ 「スタート メニュー」 ⇒ 「プログラム」 ⇒ 「スタートアップ」の順に開きます。
4 スタートアップの登録解除方法
スタートアップに登録したアプリケーションなどは、そのショートカットを削除するだけです。
一例としてメモ帳を削除してみましょう。
- スタートアップ フォルダを開きます。
- 削除したいアプリケーションのショートカットを選択して、コマンドバーの「ごみ箱」アイコンをクリックします。
ショートカットを選択して「Shift」+「Delete」キーを一緒に押すことでも削除できます。
以上で「本記事では、Windows 11を起動した際に自動的に特定のアプリケーションを開始する方法について解説いたします。」に関する解説を終わります。
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