Gmailにはメールを整理したり、探しやすくできる機能がいくつも用意されています。例えば、ラベルによる区分分け、スターによる識別、スヌーズ表示などがそれです。
その他にも、受信トレイを整理する「アーカイブ」機能が搭載されています。「アーカイブ」とは、書庫あるいは、記録などを保管する場所を指す言葉ですが、Gmailでは、受信トレイのメールを一時的に見えなくする機能のことを言います。
本稿では、PC版Gmailで届いたメールをアーカイブして、受信トレイを整理する手順について解説いたします。
解説には「Windows Pro 24H2」、ブラウザは「Google Chrome バージョン 138.0.7204.169」を使用しています。
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1 メールのアーカイブとは?
Gmailの仕様では、迷惑メールを除き届いたメールはすべて受信トレイに保管されます。当然のことながら、受信トレイには多くのメールが表示されるため、真に必要なメールを見つけづらくなります。
では、読み終えた後のメールはどのように処理したらよいでしょうか。不要なメールはすぐに削除することで問題ありませんが、後から必要になるかもしれない、というようなメールの処理はどうしようか迷うかもしれません。
このような場面でアーカイブ機能を使うと、メールは削除されずに「すべてのメール」フォルダに一時的に移動させることができます。
つまり、アーカイブしたメールは受信トレイでは非表示になるため、受信トレイの表示はスッキリと明瞭になるわけです。
アーカイブされたメールは「すべてのメール」で無期限で保管され、必要に応じて検索などを使って再表示できます。
なお「すべてのメール」には、迷惑メールとごみ箱内のメール以外が保管されており、受信トレイのメールやアーカイブされたメールも合わせて表示されます。
2 メールをアーカイブする操作手順
本章では、Googleアカウントにはログイン済みであることを前提として説明いたします。
- 以下に示すいずれかの手順でGmailを起動します。
● PCのブラウザを開き、アドレスバーに「gmail.com」と入力します。
● Google Chromeを開き「新しいタブ」ページ右上に表示されている「Gmail」をクリックします。
● GoogleChromeを開き「新しいタブ」ページ右上に表示されている「9つのドット」(Googleアプリ)と「Gmail」を順番にクリックします。 - 受信トレイが表示されます。
アーカイブしたいメールにチェックを入れます。
一例として、表示されているメール7つ、全てにチェックを入れました。
画面上部に表示された「」(アーカイブ)アイコンをクリックします。 - 選択した7つのメールは、受信トレイから消去されました。
アーカイブしたメールの行き先は「すべてのメール」です。次からの手順でメールがアーカイブされたかどうかを確認します。 - 画面左のメニューパネルの「もっと見る」をクリックします。
- メニューパネルの「すべてのメール」をクリックします。
右ペインのメール一覧に選択したメールが表示されて、アーカイブされたことを確認できます。 - 以上で操作完了です。
3 アーカイブしたメールを探す手順
アーカイブしたメールは「すべてのメール」に移動しています。画面左のメニューパネルの「すべてのメール」をクリックして見つけ出すことができます。
届いたばかりのメールを探すことは簡単ですが、受信してから時を経過したメールを見つけることは容易ではありません。
そこで、簡便な見つけ方としてメールの表示内容から確認する方法と、キーワードによる検索オプション、日付、送信者などを利用します。
3-1 メールの表示内容で探す手順
「すべてのメール」のメールの表示内容から、アーカイブしたメールかどうかを確認できます。
- Gmail画面左のメニューパネルの「もっと見る」と「すべてのメール」を順番にクリックします。
上述の手順④と⑤と同じ操作です。 - 右ペインに表示されたメールの表示内容を確認します。
メールに「受信トレイ」「ラベル名」「ミュート」の表示がないメールは、アーカイブしたメールの目安となります。
3-2 検索オプションで探す手順
メールの表示内容でアーカイブしたメールかどうかを確認できないときは、検索演算子を入力してアーカイブしたメールを探します。
- Gmailを起動します。
- 画面上部にある「メールを検索」ボックスに、以下の検索演算子を入力して、検索します。
この検索演算子により、対象のメールは除外されてアーカイブ メールだけを表示できます。
「 -in:spam -in:trash -is:sent -in:drafts -in:inbox 」(‐の前は半角スペースあり)
ラベルを使って分類している場合は「 -in:〇〇 」(〇〇はラベル名)を上記に追記します。追記しないと、ラベルが付いたメールも一緒に表示されてしまいます。 - アーカイブしたメールだけが表示されます。
- 以上で操作完了です。
-in:trash ごみ箱を除く
-is:sent 送信済みを除く
-in:drafts 下書きを除く
-in:inbox 受信トレイを除く
検索演算子の入力が多すぎるという方は、以下の検索演算子を入力して、アーカイブしたメールだけを取り出します。
ラベルを使って分類している場合は、上述と同じようにラベル名を追記します。
「 is:archived 」
4 アーカイブ メールを受信トレイに戻す手順
アーカイブしたメールは、必要に応じて受信トレイに戻すこともできます。
- Gmailを起動して「すべてのメール」を表示します。
- 受信トレイに戻すメールにチェックを入れます。(複数選択可能です)
上部に表示された「受信トレイに移動」ボタンをクリックします。 - メールは受信トレイに戻ります。
- 以上で操作完了です。
ここまでGmailのアーカイブ機能について説明しました。ここで小生のGmailに対するスタンスを一言申し上げます。
メールの受信が多い場合は、受信トレイを見やすくするために整理する必要があります。そのためにメールのアーカイブと、ラベルごとの分類、ミュートを実行しています。
実行する順番はどれが先でも問題ありませんが、メールの削除は最終手段とし、「Gmail」「Googleドライブ」「Googleフォト」で共用するGoogleアカウントの制限容量の15GBを超えるような場合に行ったらどうでしょうか。
何故ならば、削除したメールはごみ箱に移動し、30日後には完全に削除されます。しかし、アーカイブやラベルによる分類などを行っておけば、無期限で後から読み返すことができるからです。
以上で「PC版Gmailの操作:メールをアーカイブして受信トレイを整理する手順」に関する解説を終わります。
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