2022年9月12日 更新
最新のプラン名、プラン料金および通話オプションを修正
2021年春に登場した大手3大キャリアの格安新プランを契機に、スマホの月額料金は大きく変わりつつあります。
さらにドコモは2023年7月1日から「eximo(エクシモ)」と「irumo(イルモ)」の新プランに移行し、現在の「ahamo(アハモ)」と合わせて3プラン体制になりました。
本記事では、キャリアや格安SIMのプランの現状と特徴、月額料金の比較などについて解説いたします。今後、スマホの契約を見直す際の参考にしていただければ幸いです。
なお、本記事は2023年7月3日現在の情報を基に作成しています。サービスや料金などは変更になっている可能性もあります。また、料金については割引などについては考慮しておらず、すべて税込み価格で表示しています。
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1 キャリアのメインプラン
大手4大キャリアのメインプランは下図のとおりです。ご覧のとおり、メインプランは、基本的に「1GBから7GB」までの段階制と「データ容量無制限(使い放題)」に分かれます。
段階制の利用料金は、後に述べるキャリアのサブブランドや格安SIMと比較すると、かなりの割高になり、とてもじゃありませんが契約する気にはなりません。
メインブランドを利用する対象者は、データ無制限を選択し、動画でも何でもガンガン使いたい人になるかと思います。
各社すべて7000円を超えますが、いずれも全国を網羅した通信回線で、安心して使えるのではないでしょうか。
通話オプションや割引については、3社ほぼ同じ条件になっています。
通信業者 | ドコモ | au | ソフトバンク |
プラン名 | 5Gギガライト 5Gギガホプレミア | ピタットプラン5G/4G 使い放題MAX5G/4G | ミニフィットプラン+ メリハリ無制限 |
対応回線 | ドコモ | au | ソフトバンク |
~1GB | 3465円 | 3465円 | 3278円 |
~2GB | ✕ | ✕ | 4378円 |
~3GB | 4565円 5Gギガホ プレミア:5665円 | ✕ | 5478円 |
~4GB | ✕ | 5115円 | ✕ |
~5GB | 5665円 | ✕ | ✕ |
~7GB | 6765円 | 6765円 | ✕ |
無制限 | 5Gギガホ プレミア:7315円 | 使い放題MAX:7238円 | メリハリ無制限:7238円 |
通話料 | 22円/30秒 | 同左 | 同左 |
通話定額 オプション | 月770円(国内1回5分) 月1870円(国内無制限) | 月880円(国内1回5分) 月1980円(国内無制限) | 月880円(国内1回5分) 月1980円(国内無制限) |
割引 | 2名で月550円 3名以上で月1100円 光回線:最大1100円 | 2名で月550円 3名以上で月1100円 光回線:最大1100円 | 2名で月660円 3名以上で月1210円 光回線:月1100円 |
2022年9月12日現在
2 キャリアの新ブランド
国の方針を受けて登場したのがこの新ブランドです。月20GBのプランのみのシンプルプランで迷うことがありません。(LINEMOは3GBプランが追加されました。)
料金も3社ほぼ横並びの3000円弱ですが、ドコモのahamoのみ少し高くなっています。これは通話料の「国内5分以内無料」が転嫁されているものと思われます。
さらに通話定額オプションを比較するとドコモが最も安く、プラン料金はau、ソフトバンクより242円高いものの、総合的にドコモが安価になっています。
毎月のデータ容量を20GB以内に抑えることができれば、魅力的なプランに思われます。ただ、メインプランと比較するとサポートはかなり手薄になります。初心者や高齢者の方は、このことを考慮する必要があります。
なお、「povo」については基本料0円で、データトッピングの方式を採用しています。
2022年9月12日現在の新ブランドのプランは下図のとおりです。
追記:povoデータ追加
ドコモ | au | ソフトバンク | |
新ブランド名 | ahamo | povo | LINEMO |
プラン名 | 基本料金 ahamo 大盛り | 基本料0円 データトッピング | ミニプラン スマホプラン |
対応回線 | ドコモ | au | ソフトバンク |
データ追加1GB | ✕ | 390円/回(7日間) | ✕ |
データ追加3GB | ✕ | 990円/回(30日間) | ✕ |
データ追加20GB | ✕ | 2700円/回(30日間) | ✕ |
データ追加60GB | ✕ | 6490円/回(90日間) | ✕ |
データ追加150GB | ✕ | 12980円/回(180日間) | ✕ |
データ使い放題 | ✕ | 330円/回(24時間) | ✕ |
3GB | ✕ | ✕ | ミニプラン:990円 |
20GB | 基本料金:2970円 | 2728円 | スマホプラン:2728円 |
100GB | ahamo大盛り:4950円 | ✕ | ✕ |
通話料 | 国内5分以内無料 以降22円/30秒 | 22円/30秒 | 22円/30秒 |
通話定額 オプション | 月1100円(国内無制限) | 月550円(国内1回5分) 月1650円(国内無制限) | 月550円(国内1回5分) 月1650円(国内無制限) |
3 準キャリアとサブブランド
ここでは、準キャリアといわれる「楽天モバイル」と、au及びソフトバンクのサブブランドである、「UQモバイル」と「ワイモバイル」を比較しましょう。
キャリアの新ブランド提供による影響を受けたのが、サブブランドの「UQモバイル」と「ワイモバイル」です。
15GBのプランは新ブランドと差がなく、容量も少なくなっています。選択肢は3GBの一択でしょう。
注目は楽天モバイルです。下図のようにデータ容量月1GBまでなら無料、3GBまでも2社よりもかなり安く、20GBをキャリア新ブランドと比較すると、月600円程度安くなっています。
どれだけ使っても月3278円はとても魅力的なプランですが、これは楽天回線利用時に適用されるものです。
パートナー回線であるau回線を使用した場合のデータ容量は月5GBまでになります。5GB超過後は最大速度1Mbpsで使い放題になります。
楽天回線の整備は少しずつ進んでいますが、キャリアと比較すると通信エリアは狭く、注意を要するところです。
楽天モバイルの通話料は、「Rakuten Link」アプリを使っての国内通話かけ放題が無料になります。楽天回線、パートナー回線を問わず利用できるので、これはありがたいサービスです。
通話音質が気になるところですが心配ありません。私自身Wi-Fi回線や4G回線で利用していますが、今まで不具合を感じたことはありません。
2022年9月12日追記
楽天モバイルについてはすでにキャリアに移行し、2022年7月1日から新プラン「Rakuten UN-LIMIT VII」に変更になり、1GBまで0円のプランはなくなりました。
ただし、2022年10月31日まで、プラン料金1GBまではポイント還元によって実質無料で使えます。
旧プラン「Rakuten UNーLIMIT Ⅵ」の利用者は自動的に新プランに移行しています。
事 業 者 | 楽天モバイル | UQモバイル | ワイモバイル |
プラン名 | くりこしプラン+5G(S/M/L) | シンプルS/M/L | |
対応回線 | 楽天/au | au | ソフトバンク |
~1GB | ✕ | ✕ | |
~3GB | 1078円 | 1628円 | 2178円 |
~15GB | ✕ | 2728円 | 3278円 |
~20GB | 2178円 | ✕ | ✕ |
25GB | ✕ | 3828円 | 4158円 |
無制限 | 3278円 | ✕ | ✕ |
通話料 | 国内無料「Rakuten Link」アプリ利用 | 22円/30秒 | 同左 |
通話定額 オプション | 月1100円(1回15分かけ放題) 月980円(国際通話かけ放題) | 月550円(国内月60分) 月770円(国内1回10分) 月1870円(国内無制限) | 月770円(国内1回10分) 月1870円(国内無制限) |
割引 | ✕ | ✕ | 月1188円(家族割引または光回線とのセット割引) |
4 格安SIM
最後は主要な格安SIMを比較してみましょう。格安SIMを利用するユーザーは、ネット動画を毎日視聴するようなヘビーユーザーより、月容量1~6GB程度でメール、SNS、ウェブを利用するライトユーザーが多いかと思います。
容量が5、6GBあればごく一般的な使い方をし、自宅や会社などでもWi-Fiが利用できれば十分な容量です。
ただ、ご存じのように格安SIMではキャリアメールのようなものが提供されません。
どうしてもキャリアメールを必要とするユーザーは、この格安SIMは選択肢に入りません。今や、キャリアメールがなくても、Gメールがあれば事足りると思われるのですが。
なお、格安SIMの通信速度については、キャリアと同等と考えないほうがよろしいかと思います。通信速度を重視するユーザーは、キャリアのプランも考慮する必要があります。
下図レイアウトは、上図レイアウト項目の左側と上側を逆に作図しています。また、事業者のプラン名は省略しています。
料金は基本プランを基に表示しています。詳細については各事業者の公式ホームページをご覧ください。
通信業者 | 対応回線 | ~1GB | 2GB~10GB | 11GB~50GB |
イオンモバイル | ドコモ au | 858円 | 968円(2GB) | 1958円(12GB) |
日本通信 | ドコモ | ✕ | 1390円(3GB) | 2178円(20GB) |
IIJmio | ドコモ au | ✕ | 858円(2GB) | 1847円(15GB) |
OCNモバイルONE | ドコモ | 770円 | 990円(3GB) | ✕ |
BIGLOBEモバイル | ドコモ au | 1078円 | 1320円(3GB) 1870円(6GB) | 3740円(12GB) |
mineo | ドコモ au ソフトバンク | 1298円 |
| 2178円(20GB) |
nuroモバイル | ドコモ au ソフトバンク | ✕ | 792円(3GB) | ✕ |
donedone | au | ✕ | ✕ | 2728円(50GB) |
y.u mobile | ドコモ | ✕ | 1070円(5GB) | 4170円(20GB)シェアU-NEXT込み |
格安SIMの現状を見てみましょう。
3GBは「nuroモバイル」の792円が破格の値段で、後発格安SIMのやる気度が見えてきます。
さらに「IIJmio 」の2GBと「OCNモバイルONE」の3GBはともに1000円を切る値段を打ち出しています。
「nuroモバイル」にあっては、5GBは990円、10GBは1485円とインパクトのある料金設定になっています。
50GBで2728円をたたき出しているのが、「BIGLOBEモバイル」の新ブランド「donedone」です。使い放題は必要としないが、大容量を求めるユーザーは興味を惹かれるところです。
料金以外のサービスでは「日本通信」(b-mobile)の通話サービスで、「国内月70分無料、以降11円/30秒」は他社にないもので注目に値します。
5 主な格安SIM各社のホームページ
以上で、「スマホ キャリアや格安SIMのプランの現状と特徴」に関する解説を終わります。