PDFは「Portable Document Format」の頭文字をとったもので、アドビシステムによって開発された文書フォーマットです。
紙に印刷したときの状態をそのまま電子的に保存できるファイル形式であり、どのような環境でも同じように表示されるため、文書の共有や配布などによく利用されています。
PDFファイルは、多様な場面で利用されています。たとえばビジネス文書の共有と配布、申請書や証明書などの公式文書、製品の取扱説明書や仕様書などの詳細な情報をユーザーに正確に伝える場合などです。
本記事では、紙の書類や保存している文書ファイル、画像ファイルなどをPDFに変換する方法についてご紹介いたします。
記述内容は以下のとおりです。
- 仮想プリンターでPDFに変換する方法
- アプリからPDFに変換する方法
- Google ドライブからPDFに変換する方法
解説に使用したOSは「Windows 11 Pro 23H2」です。
PDFの概要とWebページをPDFに変換する方法については、以下の関連記事をご参照ください。
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1 仮想プリンターによりPDF化する
Windows 10及びWindows 11には、仮想プリンターの「 Microsoft Print to PDF 」が標準装備されています。仮想プリンターを利用するので実際のプリンターは必要ありません。
言わば実体を伴わないプリンターで、あたかも文書を印刷するかのようにしてPDFを作成する機能です。
コントロールパネルを起動し「デバイスとプリンターの表示」 を開くと、以下の画像のように「Microsoft Print to PDF」が登録されていることを確認できます。
Windowsの設定画面の「プリンターとスキャナー」からも確認できます。
Windows 10の表示は以下のとおりです。
Windows 11の表示は以下のとおりです。
一例としてWindows 11を使って、パソコン内に保存されているJPEG画像をPDFに変換してみましょう。
Windows 10の場合は、操作手順③の「その他のオプションを確認」画面は表示されません。
- エクスプローラーを起動します。
- PDFに変換したい画像を選択します。複数画像の選択可能です。
ここでは、私が生成AIで作成した猫の画像を2つ選択しました。 - 画像で右クリックして「その他のオプションを確認」をクリックします。
- メニューの「印刷」をクリックします。
- 「画像をどのように印刷しますか?」という画面が表示されます。
左上の「プリンター」欄で「Microsoft Print to PDF」を選択します。
右下の「オプション」をクリックして、プリンターのプロパティに進むと印刷の向きを設定できます。
「印刷」ボタンをクリックします。 - エクスプローラーが別画面で起動します。
保存場所の選択とファイル名を付けて「保存」ボタンをクリックします。
デフォルトの保存場所はダウンロードフォルダーです。 - ダウンロードフォルダーにPDFが保存されました。
今回はChromeをPDFの既定のアプリとしているため、以下の画像のようなアイコン表示になります。
Adobe Acrobat Readerなど、ほかのアプリを既定のアプリとしているときのアイコン表示は異なります。 - ファイルをダブルクリックすると、ブラウザのPDFビューアーが開いてPDF化された画像を確認できます。
テキスト (.txt)ファイルをPDFに変換する場合は、上述の操作手順⑤の画面が省略されることがあります。
2 アプリからPDFに変換する
WordやExel、互換Officeなどのアプリで作成した文書を、PDF形式に変換する手順をご紹介いたします。
PDF化した文書をメールに添付して送信すると、受信者側にWordやExelがインストールされていなくても、その内容を確認することができます。
一例として、Wordで作成した文書を「エクスポート」機能でPDF形式に変換してみましょう。
- Wordアプリを起動してPDFに変換したいファイルを開き、画面左上の「ファイル」タブをクリックします。
- 左側メニューの「エクスポート」をクリックします。
- 「PDF/XPSの作成」ボタンをクリックします。
- 「PDFまたはXPS形式で発行」ウィンドウが表示されます。
ファイルの種類が「PDF」であることを確認して、画面右下の「発行」(注)をクリックします。 - Word文書がPDF形式に変換されて保存されます。
(注)
「発行」とは、PDF形式の文書をWord文書とは別個に作成して保存することです。
つまり、元のWord文書とPDF形式の文書の両方が残ることになります。編集はWord文書のほうがやりやすいので、この方法はとても便利と思います。
3 Google ドライブからPDFに変換する
Googleドライブに保存されているファイルをPDF形式に変換できます。ここでは、パソコンとAndroidスマホのGoogleドライブから、文書ファイルをPDFに変換します。
3-1 パソコンのGoogleドライブでPDF化する
- Googleドライブを起動して、PDFに変換したいファイルを開きます。
- 画面左上の「ファイル」タブと「印刷」を順番にクリックします。
- 表示された画面右上の「送信先」で「PDFに保存」を選択して、下方の「保存」ボタンをクリックします。
- エクスプローラーが開いたら保存先を選択し、ファイル名はそのままにするか変更するなどして「保存」ボタンをクリックします。
- ダウンロードフォルダーにPDFに変換されて保存されました。
- ファイルをダブルクリックすると、PDF化されていることを確認できます。
3-2 スマホのGoogleドライブでPDF化する
手紙などによるお知らせや紙の文書などは、スマホのGoogleドライブ アプリを使ってスキャンすれば、簡単にPDFに変換できます。
- スマホのGoogleドライブを起動して、画面右下の「新規」をタップします。
- 画面右下の「スキャン」をタップします。
- 紙の資料などにカメラでフォーカスします。
しばらく待つと、通常は自動でスキャンされます。 - スキャン結果がプレビュー表示されます。
必要な編集などを行い、右上の「完了」ボタンをタップします。 - 画面右上の「保存」ボタンをタップします。
- PDF形式としてGoogleドライブにアップロードされました。
- アップロードされたファイルをタップすると、PDF形式として保存されていることを確認できます。
以上で「文書ファイルなどをPDF形式に変換する手順:PCとスマホで活用する」に関する解説を終わります。
PDFの概要とWebページをPDF化する方法については、以下の関連記事をご参照ください。
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