皆さんは作成した紙の書類をどのように保存しているでしょうか。紙のまま保存してもよいのですが、時が経てば紙は変色するし、下手をすれば紛失することもあります。
紙の書類は電子書類として保存すると、後からパソコンやスマホで編集・再利用ができるようになります。
紙の書類を電子化する方法はいくつかあります。例えば、PDF化して保存することも良い方法ですが、PDFの文書を編集するような場合には、そのためのアプリを必要とすることもあります。
紙の書類を編集・再利用する場合は、PDF化するより簡単な機能があります。それが「OCR」という技術です。
本記事では、紙の書類をスマホでOCR処理し、PCで編集・修正する方法について解説いたします。
解説に使用したデバイスなどの使用環境は以下のとおりです。
パソコンのOS「Windows 11 Pro 24H2」
スマートフォン「Google Pixel 7a Android 15」
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1 OCRの概要
「OCR（Optical Character Recognition/Reader）：光学文字認識」とは、画像やスキャンした文書に含まれる文字を自動的に読み取り、テキストデータに変換する技術です。
読み取られたテキストで検索したり、翻訳、音声による読み上げることもできますが、最たる機能は画像やスキャンした文書から、印刷された文字や手書き文字を検出・認識し、テキストに変換することです。
ここからは、紙の書類をスマートフォンによるスキャンでOCR化し、続けてパソコンで編集・修正する手順をご紹介いたします。
用意するものを以下に示しますが、Androidスマホ、パソコンともに標準のアプリで実行可能で、何もインストールする必要はありません。
スマートフォン：紙の書類をスキャンするため。
パソコン：スマホですべて行えますが、編集の際は使ったほうが格段に便利です。
スマホアプリ：Google レンズ（Androidスマホにはデフォルトでインストール済み）
パソコンのアプリ：文書作成ソフト（OfficeのWord、Microsoft 365のWord、メモアプリ、Office互換アプリなど何でもOK）
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2 紙の書類をOCR処理する手順
まず、Androidスマホで紙の書類をスキャンし、パソコンにコピーする手順まで実行します。
- OCR化したい紙の書類を用意します。
AndroidスマホのGoogleレンズを起動します。
インストールされていない場合は、Playストアで「Googleレンズ」を検索、インストールしてください。 - 紙の書類をスマートフォンでスキャンします。
- スキャンが完了したら、「テキストを選択」をタップします。
書類の文字がすべて認識されていることを必ず確認してください。（文字の一部だけ認識されていることもあり。）
この時点で紙の文書はOCR処理され、テキスト化されています。 - 表示された「︙」リーダーをタップします。
- 「パソコンにコピー」をタップします。
- 「パソコンにコピー」する画面が表示されます。
コピーするパソコンが選択されていることを確認します。（パソコンの電源がオフ、スリープの場合は表示されません。）
正しければ「選択」ボタンをタップします。
- 対象パソコンに通知が送信されます。
Androidスマホの操作はこれで完了です。次はパソコンによる操作に移ります。
3 テキスト化された書類を編集・修正する手順
上述の手順でOCR処理の終わった書類を、以下の手順で文書作成アプリなどに貼り付けて、編集、修正する操作を行います。
一例として、「Web版 Microsoft 365」（無料版）の「Word」に貼り付けます。
- Androidスマホで上述の手順⑥が終わると、対象のパソコン右下の通知領域にテキストがコピーされた通知が届きます。
通知には「Ctrl」+「V」キーを押して貼り付けるように記述されています。
- テキストを貼り付けたい文書作成アプリなどを起動します。
一例として、Web版Microsoft 365の「Word」を開きました。
Wordの新規文書で「Ctrl」+「V」キーを一緒に押して貼り付けます。
- テキスト化された文書が貼り付けられました。
この画面で通常通りの編集や保存が可能です。
- ファイルの保存は、それぞれのアプリごとのやり方で行ってください。
ちなみに、Web版 Microsoft 365の保存先は、Microsoft Onedrive一択です。
以上で「紙の書類をスマホでOCR化し、PCで編集・修正する方法」に関する解説を終わります。
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